【ゼロックス杯】ユース世代の逸材たちが競演! 欧州遠征控える高校選抜は組織の構築が進む

2016年02月21日 安藤隆人

前半は高校選抜がペースを握り、終盤ついに均衡を破る。

日本高校選抜の深見とU-18Jリーグ選抜の舩木が競り合う。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 今年で7度目となったゼロックス・スーパーカップの前座として行なわれるネクスト・ジェネレーション・マッチ。日本高校選抜とU-18Jリーグ選抜が激突する一戦だが、過去の対戦成績は2勝2分け2敗とまったくの五分。そして今回の対戦も、これまでの均衡ぶりを象徴する結果となった。
 
 日本高校選抜(以下・高校選抜)はスタメン11人中、6人が東福岡、3人が市立船橋という顔ぶれだった。最終ラインは市立船橋3人に東福岡ひとり。中盤は牧野寛太(履正社)以外、すべて東福岡と、それぞれのチームでのコンビネーションを重視したスタメンとなった。
 
「僕と(中村)健人さん、(鍬先)祐弥のコンビはずっとやってきているので、すごくスムーズだった」と藤川虎太朗が語ったように、4-2-3-1で臨んだ日本高校選抜は鍬先と中村のダブルボランチ、トップ下の藤川の中盤のトライアングルが攻撃にリズムをもたらした。
 
 さらに「あの3人とはすごくフィーリングがあった。テンポもタイミングも共有できた」と語った左MFの牧野もポゼッションに加わったことで、よりテンポが良くなり、前半はペースを握ることができた。
 
 前半16分にFW旗手怜央のスルーパスに抜け出した牧野がシュート。GKが弾いたこぼれを旗手が狙うが、枠の外。31分にはMF三宅海斗のミドルパスを受けた牧野がスルーパスを出し、旗手が抜け出すが、これはオフサイドの判定。徐々にゴールに迫った高校選抜は、前半終了間際の34分(35分ハーフ)、左サイドでボールを受けた旗手が、同サイドに回り込んで来た藤川にボールを預け、一気にペナルティエリア内にダッシュ。藤川のリターンパスを反転で受けると、そのまま対峙したDFを交わしてシュート。これが決まり、高校選抜が先制点を挙げた。
 

次ページJ選抜も学年では上の高校選抜に対し、球際とアグレッシブさで果敢に勝負。

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