【広島】新戦力をテストしつつ、今季初のタイトルも獲得。森保一監督は「(今年も)成長しながら結果を出す」

2016年02月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

「これまで準備してきたことは、大枠ではできていました」

森保監督は、カウンターで喫した1失点を反省しつつ、「大枠ではできていた」と手応えを語った。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 昨季のJ1王者である広島が、3-1でG大阪を下し、ゼロックス・スーパーカップを制した。巧みな采配で今季最初のタイトルを手にした森保一監督は、勝利の喜びと今後への改善点を口にした。

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 タイトルを獲って広島に帰ろうということで、勝てたのがなによりも良かったと思います。まだ完全ではないにしても、今年の立ち上げから準備してきたチームとしてやろうとしていること、また(昨季から)継続することを確認しながら(勝てた)。厳しいトレーニングのなか、選手が励ましあってチームとしてキャンプを乗り切れたことが、このタイトルにつながったと思います。
 
 我々にとってもタイトルを獲った大きな喜びはありますし、応援してくださるサポーターの皆さんに、今シーズン幕開けの富士ゼロックススーパーカップのタイトルを獲って喜んでいただけたことが嬉しいです。
 
 試合内容は、前半の入りはすごく良かったと思いますが、最後の場面で決め切れなかった。それからは、ガンバさんも我々も組織としてしっかり戦えるチームなので、我慢の展開でした。選手たちがそこで焦れずにやり続けた結果が、後半の得点と勝利につながったと思います。
 
――「焦れずに戦えた」という前半の出来に、監督自身は満足していましたか? もし満足していなかったのなら、どのように変えようと指示を出しましたか?

 前半を通して、これまで準備してきたことは、大枠ではできていました。ディフェンスラインからのビルドアップ、そしてサイド攻撃は良かったと思います。ただ、今年やっていかなければいけない中央からの崩し、良い形で起点を作って攻撃を仕掛ける部分は、改善しなければいけないと思います。

 後半に修正したポイントは、攻撃の起点を中央にどう作るのかについて、ボールの動かし方やポジショニングも含めて、ハーフタイムに話をしました。守備ではチームとして大枠では悪くなかったと思いますが、ワンツーなどの個の力で突破してくるところを粘り強く守備していこうと、前半に引き続きやっていこうと話しました。

 今日のガンバさんは、新加入選手のコンビネーションを確かめながら試合をしている部分があったと思います。ガンバさんの力はこんなものではないと思いますので、我々は攻撃・守備とも、次に向かって気を引き締めてやっていきたいと思います。
 
――失点シーンはどう捉えていますか?
 
 ボールを失い、そこからカウンターを受けて、クロスからの失点でした。まずは(カウンターを受けないように)攻め切らなければいけない。
 
 ただ、そうできない時も、もちろんあります。2-0で勝っている状況であれば、相手のカウンターを受けないようにバランスを取りながら攻撃をしなければいけません。
 
 それも上手くいかない時の最終段階として、相手の攻撃を遅らせる。クロスからの失点だったのですが、最後のところの我々の守備、クロス対応で相手に自由にやらせないという部分では、今後の試合に向けて改善しなければいけない。

 ポイントとしては、攻め切る部分とバランスの部分、最後にクロス対応。そこはしっかりと勝つために上げていかなければいけないと思います。
 

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