【移籍専門記者】バイエルンとアンチェロッティ新監督が補強戦略を練る。「レバンドフスキ売却→イグアイン獲得」でエース入れ替えも

2016年02月21日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

違約金が下がり、アンチェロッティが本気で望めば……。

今シーズンはセリエAの得点王レースを独走する活躍を見せ、メルカートでの人気がさらに高騰したイグアイン。バイエルンの他にも、チェルシーやマンチェスター・Uが強い興味を示す。写真:Alberto LINGRIA

 バイエルン・ミュンヘンと来シーズンからの契約書にサインしたカルロ・アンチェロッティは、すでに監督としての仕事に着手している。1年の充電期間を過ごす間に衰えるどころかむしろ高まった意欲と野心、そして何よりも明確なフィロソフィーとともに――。
 
 今夏の補強についても考えは明確だ。すでに先週、カール=ハインツ・ルンメニゲCEO、そしてバイエルンのメルカートを裏で仕切っている大物代理人ジョバンニ・ブランキーニと三者会談をもって、具体的な補強戦略を話し合っている。
 
 リストには、セリエAで活躍中の若手有望株の名前が複数並んでいる。ブレイクしつつある22歳のファンタジスタ、フェデリコ・ベルナルデスキ(フィオレンティーナ)を筆頭に、97年生まれのセントラルMFの逸材アマドゥ・ディアワラ(ボローニャ)、そしてブラジル人右SBのブルーノ・ペレス(トリノ)などだ。

移籍専門記者によるバイエルンの強化部門解説

 獲得だけでなく、大物の放出にも目を向ける必要がある。とりわけロベルト・レバンドフスキには、レアル・マドリーをはじめヨーロッパ中のメガクラブが興味を示している。
 
 もしこのエースを高額の移籍金で手放すことになった場合の後釜候補一番手にリストアップしているが、ゴンサロ・イグアインだ。ナポリは契約書に9400万ユーロ(約132億円)という高額の違約金を設定しているが、これが6000万ユーロ(約84億円)程度まで値引きされる可能性がある。
 
 そのうえで、もしアンチェロッティが本気で獲得を望めば、決して実現不可能なディールではない。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、移籍マーケットの専門記者という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち、しかもしっかり裏が取れるまでは決して情報を出さない。発信するニュースはすべてガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではない。
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