記者席まで聞こえた声。失点に悔いも谷口彰悟がカナダ戦で示した冨安健洋らとの競争を勝ち抜く覚悟

2023年10月14日 本田健介(サッカーダイジェスト)

「正直簡単ではないですが」

後半スタートから登場した谷口。最終ラインを引っ張った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[国際親善試合]日本4-1カナダ/10月13日/デンカビッグスワンスタジアム

「上げろ!!」

 4-1で勝利を飾ったカナダ戦の後半、応援がやんだ瞬間に記者席まで聞こえてくる声があった。

 声の主は後半頭から登場した谷口彰悟である。

 前半を終えて3-0の展開で、冨安健洋に代わってピッチに入った谷口は町田浩樹とCBを組み、最終ラインを統率。何より求めたのは無失点で試合を締めることだった。

 しかし、89分に右サイドから攻められネットを揺らされる。その瞬間、顔を手で覆う谷口の姿があった。

「もちろん、僕だけでないと思いますが、後ろの人間は特に
何点取ろうが、ゼロで終わらせることにこだわっていますし、それが達成できなかったのはすごく悔しい。

 防げた失点だった思いますし、ブロックを組むにしても、どこでどう組むか。後ろから声をかけてやっていましたが、どれくらいコンパクトさがあったかは、映像を見直しながらやっていきたいです。

 後半、メンバーが変わったところもあって、点も取れそうだったので、イケイケになったところはありましたが、それは後ろがコントロールしないと。やっぱりいらない失点だったかなと感じますし、そこは課題です」

#影山優佳 さんが見た
今日の試合のポイントとは...!?

 
 後半途中に交代した遠藤航から「ナショナルチームではちょっと違う重みがある」腕章を引き継ぎ、キャプテンとして試合を終えたが、CBとして定位置を確保するためには激しいレギュラー争いも待っている。

「トミ(冨安)も、コウ(板倉滉)も、マチ(町田浩樹)もそうだし、レベルの高い選手が周りにいるので、すごく僕自身ありがたいと言いますか、そういったなかで競争できるのはすごく嬉しいです。

 彼らをどうやって上回っていくかというところは、一個一個の試合ももちろんですし、所属クラブでのパフォーマンスというところもあります。

 そこは正直簡単ではないと言いますか、彼らはやっぱりヨーロッパのクラブでやっていますし(谷口はカタールのアル・ラーヤンでプレー)、彼らに負けないためにどうしたら良いのか、常に考えながら過ごしています。ステージは異なりますが、試行錯誤しながら、自分なりにガムシャラにやっています。

 あとは経験というところも生きてくるポジションなので、そういうところは武器にしていきたいですね」

 今シリーズのメンバーで最年長の32歳。それでも谷口はまだまだ自分を磨き続ける。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)


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