ともに我慢の時間が続いた一戦はホームチームに凱歌――ドルトムント 1-0 ハノーファー

2016年02月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

攻め合いになると思われた矢先に生まれたムヒタリアンの美弾。

(C) SOCCER DIGEST

 2月13日(現地時間)、ブンデスリーガ第21節でドルトムントはホームに最下位ハノーファーを迎え、1-0でこれを下した。
 
 日本人選手では、ドルトムントの香川、ハノーファーの酒井宏がスタメン&フル出場。前節マインツ戦で前半終了を待たずに交代を命じられた山口は、今節はベンチで90分を過ごすこととなった。
 
 6連敗中のハノーファーは前節からスタメンを5人入れ替え、戦術もより守備に重点を置いたかたちで試合に臨んだ。
 
 対する2位のドルトムントは、首位バイエルンを勝点8差で追う身であり、最下位チーム相手には、前節(ヘルタに0-0で引き分け)に続く勝点の取りこぼしは許されない状況にあった。
 
 ともに厳しいプレッシャーをかけ合うなかで、やはりドルトムントがボールポゼッションでは大きく上回る。しかし、守備で出足の速い相手に対し、ボールを回して隙を窺うも、選手の動きやラストパスに意外性を欠き、またプレーの精度を欠く場面もあってチャンスの創出にはなかなか繋がらなかった。
 
 前半に迎えた決定機は、右SBピシュチェクのクロスに合わせた9分のロイスのシュート、16分に香川が倒されて得たFKでロイスのシュートがクロスバーを叩いた場面、そして44分にGKツィーラーが辛うじてセーブしたギュンドアンのシュートの3つだった。
 
 対するハノーファーは、守備では良い動きを見せていたが、攻撃ではホームチームのゴール前に迫る場面は少なく、41分に左からのクロスをホフマンが頭で合わせたシュートが、前半で唯一、ドルトムントDF陣に冷や汗をかかせた場面だった。
 
 後半も出だしから、ドルトムントがハノーファーを攻め込む。54分にはギュンドアンがフリーでシュートを放ち、56分にはゴール前の混戦でチャンスを作るも、これは相手DF陣が何とか凌ぎきった。
 
 その直後、ハノーファーも一気に相手陣内に攻め入り、試合はオープンな展開となるかと思われたが、これを凌いだドルトムントはハーフウェーライン付近でボールを受けたムヒタリアンがそのままドリブルで進み、切り返しでDF1人をかわしてから、正確なシュートでゴール右隅に突き刺してみせた。
 
 ドルトムントが先制してからは、前半同様にホームチームがボールを持ちながら、相手の守備を崩そうと試行錯誤するという、両チームにとって我慢の時間が続き、次なる1点は最後までどちらにも入ることなく、試合は終了した。
 
 ベストメンバーでなく、連戦の疲れもあってか、連係にズレが幾度も見られたドルトムントだが、勝点3という最大の目標はクリアできた。
 
 一方、ハノーファーはついに7連敗。守備に意識を置いてなお、ゴールを奪われ、そして1点を返せない攻撃陣……深刻の度合いは増すばかりだ。
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