「昔と今では選手も違う」「転換期を作らないとジリ貧になってしまう」城福浩監督が“新しいヴェルディ”に懸ける想い【東京V】

2023年10月05日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「過去の栄冠はリスペクトしますが」

”新しいヴェルディ”について語ってくれた城福監督。一つひとつの言葉に重みがあった。写真:サッカーダイジェスト

 東京ヴェルディの監督に就任する際、城福浩監督は「新しいヴェルディを作る」と言っている。

【動画】城福監督が語るJ1昇格への想い

「過去10数年、苦しんでいるヴェルディを横で見てきました。その中で経営体制が変わったりとかして、これはどこかで転換期を作らないとジリ貧になってしまうと。そこで『新しいヴェルディを作るために手伝ってほしい』と言われて何かしらその手伝いができると考えました」

ヴェルディは大きなポテンシャルを秘めていると、城福監督は信じている。

「僕はヴェルディをJ1に引き上げることが、Jリーグにとって大きな刺激になると思っています。(FC東京との)東京ダービーが(J1で)実現するのもそうですけど、30年前のチーム、あのヴェルディがまたJ1に戻ってきたら、いろんな方がスタジアムに戻ってきてくださいますし、メディアの取り上げ方も違うはずです」
 
 そう話す城福監督は「ただし」と付け加える。

「昔のヴェルディと今では選手も違うし、やっているサッカーが違う。だから、『昔はこうだった』というのを言わないようにしようと。これまで築いた栄冠はリスペクトしますが、戦い方はモダンなサッカーを目指さないといけない。

J1に上がっても『ヴェルディはこのサッカーについては日本で一番強い志向があったよね』と言われるようなスタイルを築かないと、J1に昇格してもすぐ落ちてしまいます。なので、サッカーの志向を明確にしていく。それが新しいヴェルディを作るうえで大事な要素のひとつです」

 過去の栄光に引っ張られずに、独自のサッカースタイルを確立させる。城福監督が今季大きく掲げているのは「ハイライン」「コンパクト」。ここは「どのチームよりも特徴的にいたい」というのが指揮官のこだわりである。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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