最後は笑いで締めるあたりはさすが
10月3日に今季限りでの現役引退を発表した太田。写真:鈴木颯太朗
2023年10月3日に今季限りでの現役引退を発表した太田宏介(FC町田ゼルビア)は、会見の席で「最高の人生を送れました」と話していた。日本代表にまで上り詰めた選手である。それはそうだと納得できる部分がある一方で、「本当に心残りはないのか」との疑問が浮かんだ。
だから、会見後の囲み取材で質問してみる。「あえて聞きますが、心残りはありませんか?」と。
すると、本人は質問に被せるぐらいの勢いで「心残りはありません」と断言。
「本当に後悔もなくて、スッキリしています。そうやって引退できるのは幸せ。嘘ではなく、後悔はないです」
しかし、その後、記者のひとりからこんな質問が飛ぶ。
だから、会見後の囲み取材で質問してみる。「あえて聞きますが、心残りはありませんか?」と。
すると、本人は質問に被せるぐらいの勢いで「心残りはありません」と断言。
「本当に後悔もなくて、スッキリしています。そうやって引退できるのは幸せ。嘘ではなく、後悔はないです」
しかし、その後、記者のひとりからこんな質問が飛ぶ。
「いろんな選手の引退会見を見てきましたが、冒頭に(涙が)込み上げるというのはあまり見たことがありません。その時の感情は? 何を持って涙が出てきたのか?」
実は会見(引退の事前告知はなかった)の冒頭、登壇した太田は「本日はお忙しい中…」と言ったところで「もうダメだ。泣いちゃってる」といきなり涙を見せた。その後も「こういうの弱いんだよなあ」と目を潤ませて言葉を詰まらせる場面があって、なかなか「引退」を伝えられなかったのだ。
「自分の結婚式でもそうでしたが、僕に関わってくれた方たちの顔を見ると涙が込み上げてきたちゃうんですよ。一番伝えなきゃいけないところで泣いてるケースが多いので、そこが唯一の心残りかもしれません」 そうやって記者団の笑いを誘う太田。
涙で始まった会見も、最後は笑いで締めるあたりはさすがだ。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
18年間も「キャリアを伸ばせた要因」を聞いてグッと来る。太田宏介に特別な感情を抱く理由【コラム】
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実は会見(引退の事前告知はなかった)の冒頭、登壇した太田は「本日はお忙しい中…」と言ったところで「もうダメだ。泣いちゃってる」といきなり涙を見せた。その後も「こういうの弱いんだよなあ」と目を潤ませて言葉を詰まらせる場面があって、なかなか「引退」を伝えられなかったのだ。
「自分の結婚式でもそうでしたが、僕に関わってくれた方たちの顔を見ると涙が込み上げてきたちゃうんですよ。一番伝えなきゃいけないところで泣いてるケースが多いので、そこが唯一の心残りかもしれません」 そうやって記者団の笑いを誘う太田。
涙で始まった会見も、最後は笑いで締めるあたりはさすがだ。
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