セリエA王者に暗雲が立ち込めている。

　昨季、ディエゴ・マラドーナ時代以来となる33年ぶりの優勝を果たしたナポリ。だが、ルチャーノ・スパレッティ監督が退任し、リュディ・ガルシア新体制で迎えた今季は、ロケットスタートができていない。開幕から５試合で２勝２分け１敗の８ポイントと、首位インテルに早くも７差をつけられた。

　さらに、直近の試合では、途中交代を命じられたフビチャ・クバラツヘリアやビクター・オシメーンが不満を露にしたことが取りざたされた。昨季のリーグ最優秀選手と絶対的な大エース、まさにチームの「顔」である２人が新監督との溝を騒がれているのは好ましくない状況だ。

　そんななかで、クラブの不用意な行動がさらなる騒動を生んだ。前節ボローニャ戦でオシメーンがPKを失敗した様子を揶揄するような動画が、クラブ公式のTikTokで公開されたのである。

【動画】PK失敗を揶揄？エースが激怒したナポリ公式の投稿

　動画は既に削除された既に削除されたが、代理人のロベルト・カレンダはSNSで「受け入れられない」「ビクターを愚弄するような動画」と激怒した。

「選手に非常に大きな損害を生む深刻な行為で、直近のメディアの"裁判"やフェイクニュースで選手が受けてきた扱いに拍車をかける」

　代理人は法的措置をとることも辞さない構えを見せた。さらに、『Gazztta dello Sport』紙によると、オシメーンはインスタグラムでナポリのユニホームを着た画像をすべて削除。クラブのフォローも解除したという。選手サイドの怒りは計り知れない。

　昨季の活躍で去就が注目されたオシメーンだが、連覇を目指してナポリに残留。サポーターを喜ばせた。ところが、クラブ公式のSNS活動が選手の去就を不透明にさせるというまさかの事態に。以前から契約延長交渉を続けてきたナポリの対応が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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