【磐田】名波監督の手腕はいかに? 課題は散見されるも「アクションサッカー」は徐々に浸透

2016年02月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

静岡ダービーでは新加入の4人が絡んでゴールを奪う。

今季で3年目を迎える名波監督。「アクションサッカー」を掲げて自身初となるJ1での指揮となる。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 攻守で自分たちから仕掛ける「アクションサッカー」を掲げた昨季、磐田はJ1昇格を実現。このスタイルを「J1仕様」と言い続けてきた名波浩監督の方針は、3シーズンぶりのJ1で戦う今季も変わらない。
 
「アクションサッカーを1年間通せれば、目標とする残留ラインの勝点40は自ずと見えてくる」
 そう語る指揮官の下、鹿児島キャンプでは昨年同様、基礎体力作りと戦術面の落とし込みをメインテーマに取り組んでいる。
 
 昨季よりも選手の意識や練習の質が向上した。1年前は調整遅れの選手が目立ったが、今季はほとんどいない。ジェイ以外の31人が怪我もなく、充実したトレーニングを重ねることができている。この時期に、トレーニングマッチで90分フル出場した選手が多くいることからもコンディションの良さが窺える。
 
 昨季1年間で築いた土台の底上げを図る一方で、新戦力との融合も進む。
 
 1-0で勝利したニューイヤーカップの清水との静岡ダービー(6日)は、新加入の4人が絡んでゴールが生まれた。新潟への期限付き移籍から復帰した山本康裕と、千葉から加入した中村太亮が左サイドで起点を作り、青山学院大卒のルーキー荒木大吾を経由して、最後は桐光学園高のエースとして正月の全国高校選手権を湧かせた小川航基がゴールネットを揺らした。
 
 初戦の北九州戦でも、熊本から加わった齊藤和樹がゴールを決めて勝利。既存選手の目の色も変わり、チーム内の競争は激しさを増している。
 

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