マンU相手に3-1で快勝!今季ブライトンに残った三笘薫の決断は、決して間違っていない【現地発】

2023年09月18日 スティーブ・マッケンジー

この夏にはビッグクラブへの移籍が噂されたが…

強豪ユナイテッド撃破に貢献した三笘。(C)SOCCER DIGEST

 9月16日、マンチェスター・ユナイテッド対ブライトンの取材ため、オールド・トラフォードに行った。インターナショナルブレイクを終えて、プレミアリーグが再開。この試合では特に、今シーズンは順調なスタートを切っているブライトンの日本代表MF三笘薫のプレーを見るのが楽しみだった。

 昨シーズン、三笘はプレミアリーグで最高の選手だったと思う。プレーしたほとんどの試合でインパクトを残していた。

 メディア各社や放送局が、インタビューのために彼に群がっていたのは顕著だった。イングランドに限らず、世界中のサッカーファンにとって彼は大きな関心事だった。

 そしてこの夏には、ユナイテッドなどプレミアの複数のビッグクラブが、この日本人に関心を示していると取り沙汰されていたので、私は彼が移籍を考えているのではないかと思っていた。

 一方でその頃、ブライトンでは他の選手たちにも移籍話が浮上しており、アレクシス・マカリステルはリバプールに、モイセス・カイセドとロベルト・サンチェスはチェルシーに赴いた。そして三笘は結局、クラブに残ったのだ。

 ブライトンでの2シーズン目を迎えた三笘は、今季も開幕から優れたパフォーマンスを披露しており、4節を終えて1ゴール・3アシスト。ウォルバーハンプトン戦(4-1)で世に衝撃を与えた得点は、8月の月間最優秀ゴールに選出されている。
【動画】見事なトラップ!三笘が絡んだブライトンの追加点
 そんななかで迎えた今節のユナイテッド戦では、ディオゴ・ダロとのマッチアップとなった。序盤からダロは三笘との1対1の場面で激しくチャージに行く。三笘は相手にかなり警戒されていて、得意のキレのあるドリブル突破を見せる場面は限られたが、1点リードの53分には左サイドで起点となり、パスカル・グロスの追加点を演出してみせる。

 78分には、スプリントから相手DFの背後に抜け出して決定機を迎えたが、これは惜しくもGKアンドレ・オナナにセーブされた。

 三笘はこの日、得点やアシストはなく、最高のパフォーマンスだったとは言い難いが、90分を通してクロスから何度も惜しいチャンスを作っていたし、相手の脅威となり、まずまずのプレーを見せた。チームは強豪相手に3-1で快勝を飾っている。

 たとえ昨季の主力選手たちが引き抜かれても、プレミアのビッグクラブを相手に引けを取らず、ここまで5節を終えて、4勝1敗の5位と好位置につけているブライトン。その攻撃の中心を三笘が担っている。

 今夏、ブライトンに残るという決断は、決して間違っていなかったのかもしれないと思える試合だった。

文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)

著者プロフィール
スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。

「彼の限界は明らか」「何ももたらさない」三笘薫らに翻弄されたマンUのMFを地元紙が"3点"の衝撃評価で辛辣批判

マンU撃破に貢献も決定機逸の三笘薫、現地はどう評価?「3Gにあまり関与しなかったのは意外」「基準からすれば静かだったが…」

「こんなの決めたことないです」三笘薫が"衝撃ぶっちぎり弾"でプレミア月間最優秀ゴール賞を獲得!日本人初の快挙に「なかなかいただけない賞」
 

次ページ【動画】三笘が絡んだ追加点 ※投稿の白地部分をクリック

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事