【U-22日本代表 採点・寸評|パキスタン戦】最高点「7」は2人で、MOMは松木。腕章を巻いたアンカーは攻守で存在感

2023年09月07日 松尾祐希

体力温存でゲームをコントロール

タフに戦い抜いた松木。4得点に絡むなど抜群の存在感だった。写真:松尾祐希

[U-23アジア杯予選]日本 6-0 パキスタン/9月6日/アル・ムハラクスタジアム

 来夏に開催されるパリ五輪の一次予選を兼ねたU-23アジアカップ予選の初戦で、U-22日本代表はバーレーンのアル・ムハラクスタジアムでU-22パキスタン代表と対戦。6-0で完勝を収めた。本稿では、現地の取材記者によるチームや選手、監督の採点・寸評をお届けする。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

【U-22日本代表・総評】
採点「7」
 21時30分キックオフにもかかわらず、35度前後の気温で戦う悪条件。それでも、相手の立ち位置を見ながら上手く振る舞った。相手の情報が乏しいなか、4-3-3の布陣で効果的にボールを回しながら相手陣内に侵入。早い時間帯に練習で入念に確認していたCKから、鈴木海音が先制点をマークしたのも素晴らしかった。

 以降はチャンスを決め切れない場面もあったが、前半終了間際に三戸舜介と細谷真大が加点。後半もギアを落とさず、51分に細谷、60分に藤田譲瑠チマのPKでリードをさらに広げた。

 64分に三戸がチーム6点目を奪うと、その後はポゼッションするだけではなく、相手にあえてボールを握らせる時間帯も作り、体力を温存しながらゲームをコントロール。選手交代も的確で、最高の形で白星スタートを切った。
 
【個人採点・寸評】
GK
1 鈴木彩艶 6
守備機会は限られたが、集中力を切らさずに最後までゴールを死守。グラウンド状況によるトラップミスもあったが、前半終了間際のクロスには冷静に対応した。

DF 
2 内野貴史 6
右SBでプレー。相手の突破を許すシーンが1度あったが、それ以外は堅実なプレーを披露。積極的に攻撃にも加わり、ビルドアップでは素早く立ち位置を取った。

DF
3 西尾隆矢 6.5
鈴木海とともにCBの位置からボールを運び、攻撃の起点に。チーム4点目では松木にロングフィードを通して PK獲得のきっかけを作った。守備面では強さを発揮するなど、攻守で安定していた。

DF
4 鈴木海音 7
最終ラインでリーダーシップを発揮し、ビルドアップの中心として振る舞う。先制点のシーンでは上手くゴール前に入り込み右足でネットを揺らすなど、大事な初戦で決定的な仕事を果たした。

DF
21 大畑歩夢 6(86分OUT)
左SBで先発。高い位置を取り、同サイドの斉藤と連係しながらサイドを崩す。クロスボールの質も悪くなかっただけに、ゴールに絡む仕事がしたかった。

MF
8 藤田譲瑠チマ 6.5
キャプテンマークを巻き、アンカーのポジションでタスクを全う。攻撃面ではバランスを取りながらパスを散らし、守備面では素早く寄せてピンチの芽を摘んだ。

MF
14 三戸舜介 6.5(77分OUT)
相手の激しいタックルや不安定なグラウンドに苦戦を強いられたが、決定機を仕留めて2ゴール。代表では久しぶりとなるインサイド起用ながら、機動力と推進力を見せて攻撃にアクセントをつけた。

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