【リオ五輪予選】驚異の粘りでイラクが3位に。カタールを破りアジア最後の椅子を勝ち取る

2016年01月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

技巧派のカタールに対し、高さで2発を叩き込む。

終了4分前にカッラール(8番)が同点弾を決め、イラクが試合を振り出しに戻すと、延長後半には逆転に成功。驚異的な粘りでイラクがリオへの切符を手にした。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 リオ五輪アジア最終予選を兼ねたU-23アジア選手権は1月29日、3位決定戦のカタール対イラクが行なわれた。3つのアジア枠の最後の椅子を巡る戦いは、延長までもつれ込む激闘となった。
 
 先手を取ったのは、開催国のカタールだった。27分、自陣からのフィードに反応したアフィフが最終ラインの裏に抜け出し、GKと1対1に。アフィフは自らシュートは打たず、GKを避けるようにラストパス。これを後方から追ってきたアラディンが無人のゴールに流し込んだ。得点ランキングトップのアラディンは、今大会6ゴール目となった。
 
 先制したカタールはボール支配こそイラクに譲ったものの、カウンターを中心にチャンスを作り、主導権を握ったまま試合を運ぶ。
 
 後半に入っても流れは変わらず、カタールが効果的な攻めを見せ優位に立つ。イラクは大型FWのA・フセインを投入して流れを変えようとするが、これといったチャンスを掴めないまま終盤に突入する。
 
 しかし86分、後半途中から繰り返してきたイラクのパワープレーがようやく結実する。後方からのロングフィードを、カッラールが頭で合わせると、これがゴール右に吸い込まれ、イラクが土壇場で同点に追いついた。
 
 延長に突入した試合は、互いにアグレッシブに攻め合い、さらにヒートアップ。ゴールを脅かすシーンが次々に生まれるスリリングな展開となる。そして、この戦いに決着をつけたのはイラクだ。
 
 延長後半の109分。イラクは流れを掴み、CKから波状攻撃を仕掛けると、最後は右からのクロスをA・フセインが頭で押し込み、2-1と勝ち越しに成功した。
 
 その後はカタールが猛攻を仕掛け、キャプテンのハサンのヘディングシュートがバーを叩くなど、惜しいシーンも見せたが、ゴールには至らず。結局試合は、2-1のまま終了。イラクが3大会ぶりの五輪出場を決めた。
 
 
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