【移籍専門記者】ワトフォードの得点源イガロ。モウリーニョが監督就任ならマンチェスター・Uが獲得に本腰か

2016年01月29日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

2015年はイングランド最多の年間30ゴールを荒稼ぎする。

今シーズンはここまで得点ランク2位タイの15ゴールを奪取。イガロは一躍メルカートでも注目の的となっている。(C)Getty Images

「Always believe in...IGHALO !!」
 
  ワトフォードの本拠地ヴィカレイジ・ロードで、2015年に大ヒットしたチューンだ。理由は簡単。決定的なゴールが必要になると、必ずオディオン・イガロが出てきて叩き込んでくれたからだ。
 
 パワー、狡猾さ、テクニック、偶然と幸運――。チャンピオンシップ(2部)でもプレミアリーグでも、あらゆる形でゴールを決めてチームに勝利をもたらしてきた。2015年のイングランド得点王は年間30ゴールを決めた彼のものになった。プレミアから4部リーグまで、このナイジェリア代表よりも多くのゴールを決めたストライカーはひとりもいなかったのだ。
 
 そして2016年もイガロは、ヒットチャートを突っ走っている。ワトフォードのサポーターは毎週末、彼のゴールを信じて大声で「Always believe in... IGHALO !!」を歌い続けているのだ。
 
 もちろん、そんなイガロをメルカートが黙って見ているはずはない。すでに先週、代理人がチェルシー、マンチェスター・Uと話し合いを持ったという情報もある。
 
 ウディネーゼ、グラナダ、ワトフォードとポッツォ家が保有するクラブでキャリアを積み重ねてきたこのアタッカーには、ジョゼ・モウリーニョもかねてから注目してきた。この名将が有力視される通りマンチェスター・Uの監督になれば、イガロの獲得に乗り出す可能性は十分だ。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
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【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かしてカルチョの世界に広いネットワークを築き、移籍マーケットの専門記者という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち、しかもしっかり裏が取れるまでは決して情報を出さない。発信するニュースはすべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではない。
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