【プレミア現地コラム】マンチェスター・U相手にデビュー戦で決勝弾。サウサンプトンの新FWが得点能力の高さを改めて証明

2016年01月28日 山中忍

天与の嗅覚が可能にした値千金の一発。

1月のマーケットでサウサンプトンが獲得したFWオースティン。移籍金400万ポンドは「お買い得」だ。 (C)Getty Images

 昨シーズンのプレミアリーグで18得点を挙げた26歳の国産FWについた値札は、400万ポンド(約6億8000万円)。プレミアの移籍金感覚で言えば、タダも同然だ。
 
 大バーゲン商品の名は、チャーリー・オースティン。1月16日に2部のクイーンズ・パーク・レンジャーズ(以下QPR)から移籍したサウサンプトンの新ストライカーは、「生粋の点取り屋」という自己評に違わず、デビューを果たした23日のマンチェスター・ユナイテッド戦でさっそくネットを揺らした。
 
 終盤の79分にピッチに送り出され、その8分後に決めた値千金の決勝弾は、近距離のFKに合わせただけのゴールだが、それがまたオースティンらしい。相手3人の隙間に入り込んで放ったヘディングシュートは、天与の嗅覚が可能にした一発だった。
 
 移籍金が安かったのは、当人の価値が低いからではなく、残り半年を切っていたQPRとの契約期間に比例したもの。昨夏の時点なら400万ポンドの3倍以上で取り引きされていても不思議はないタレントで、それでも「お買得品」と言われたはずだ。
 
 膝に抱える"爆弾"を不安視する向きがある。たしかに3年前、メディカルチェックで右膝のトラブルが発覚して移籍話が頓挫したことがあった。もっとも当時、最終的にはバーンリーからQPRへの移籍を実現。その際はまったく問題にならなかった。

次ページ2試合に1点以上のハイペースを、過去6年半のプロキャリアを通して維持。

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