【U-22代表 最新序列】パリ五輪出場への第一関門。注目は中盤の組み合わせ。タフに戦える松木は連戦で重宝されるはず

2023年09月02日 松尾祐希

中東特有の“暑さ”と戦う必要も

大岩ジャパンの最新序列。

 パリ五輪を目ざす戦いがついに幕を開ける。

 来年7月中旬に開幕するパリ五輪まで残り10か月。来年4月中旬から実施される最終予選を兼ねたU-23アジアカップの予選が9月6日から行なわれる。

 決戦の地は中東の島国バーレーン。6日にパキスタン、9日にパレスチナ、12日にバーレーンと対戦し、グループ1位になればアジアカップの出場権が手に入る。2位になった場合は全11グループの上位4か国に入る必要があるため、首位での勝ち抜けが最大の目標となる。

「我々と同じ年代で活動しているチームが少なく、このチームで試合をしたり、強化をしているグループがなかなかないので分析しづらい。我々が想定した以上に違う戦い方をしてくる可能性はある」

 大岩剛監督が警戒を強めるように、スカウティングを進めている一方で、相手の戦い方は未知数。また、中2日の連戦で日中の気温は40度弱。キックオフ時間は1、2戦目が21時半、3戦目が18時半に設定されているとはいえ、中東特有の"暑さ"と戦う必要もある。

 さらに今回は週末のリーグ戦を終えて即合流の即試合という強行日程だ。所属クラブでの出場状況にもよるが、全選手が揃うのは初戦の前日が見込まれる。そうした見えない敵との戦いも勝敗を左右する要素だ。
 
 だからこそ、今回は総力戦で戦わなければならない。試合毎にメンバーを大幅に入れ替える可能性もあり、誰がスタートからピッチに立っても良い準備を今まで以上にする必要性があるだろう。

 6月の欧州遠征以来となる今回の代表活動には23人の選手が名を連ねており、2022年3月のチーム発足当初から何度も招集されてきた面々がベースになっている。

「パリ五輪出場にかかる大事な公式戦。発足当初から活動するなかで積み上げてきて、よく知っている選手たちを中心にして、あとはU-20で活躍した選手、そして今、Jリーグで、もしくは海外で活躍している選手を中心に選考させてもらった」(大岩監督)

 スケジュールを考えれば、チームコンセプトを一から落とし込む余裕はない。4-3-3と4-4-2を使い分け、場合によっては3バックも併用する。そのため短期間で完璧に理解するのは簡単ではない。そうした状況を踏まえれば、今回の人選は妥当と言えるだろう。

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