【セルジオ越後】サプライズがなく“固定メンバー”の森保ジャパン。ドイツ相手でも求めるのは内容ではなく結果だよ

2023年08月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

次のW杯とドイツ戦が念頭のメンバーに見える

常連組が多い選考になった森保ジャパン。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 9月にヨーロッパでドイツ戦とトルコ戦に臨む日本代表のメンバーが発表された。

 初招集はセレッソの毎熊のみで、三笘、久保、遠藤ら多くの常連組が選出。一方、大迫、南野、旗手らは選ばれなかった。サプライズはなく、固定したメンバーといった印象だ。

 顔ぶれからは、2026年に開催される次のワールドカップに向けたチーム作りが感じられる。最年長が1991年生まれの谷口で、シュミット、遠藤、伊東以外は、みな20代だ。

 Jリーグで申し分ない活躍を見せている大迫勇也は、2026年に36歳になる。メンバー外になった吉田、長友、酒井宏樹らと同様、3年後の年齢が念頭にあると思われる。

 対戦相手への意識も感じられるね。去年のカタール・ワールドカップでドイツに2-1で勝ったメンバーが継続的に主体になっているように見える。南野、旗手、町野は、当時も主軸ではなかったから、選外でも不思議ではない。
【PHOTO】欧州遠征でドイツ・トルコと対戦!親善試合に挑む日本代表招集メンバーを一挙紹介!
 気がかりなのは、国内組の少なさだ。Jリーガーで選ばれたのは毎熊、大迫敬介、森下、伊藤敦樹のみ。毎熊の選出をサプライズと言う声もあるようだけど、選ばれただけでは意味がなく、ポジションを奪えるかがポイントになる。

 特に、2列目よりも前のポジションに、Jリーガーが一人もいない。アタッカーの育成方法に問題があるのか、いろいろな理由が考えられるけど、寂しいね。

 選ばれたメンバーの中で、特に期待したいのが遠藤と鎌田だ。ともに、強豪クラブへのステップアップを果たした。まだ期間は短いけど、強いクラブでのプレーを経験して、カタール・ワールドカップからの成長を見せてほしい。

 ドイツ戦は大きなチャンスだ。世界的な強豪である良い相手に、連勝できるかもしれない。また勝てれば、日本には大きな自信がつく。

 求められるのは、結果だ。日本は、カタールでドイツに勝ったけど、連勝するのは1回勝つよりも難しい。それでも、負けてしまったら「やっぱり、カタールで勝ったのは、まぐれだった」という評価になってしまうだろう。

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