中島翔哉が移籍後初先発で見せた“らしさ”。浦和の新10番に期待したいトップ下での輝き

2023年08月23日 本田健介(サッカーダイジェスト)

ACLプレーオフで2ゴールに絡む

ACLのプレーオフでトップ下で先発した中島。チャンスを作った。梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

 前大会のチャンピオンとして、ACL本戦(9月に開幕)への出場を目指した浦和は、8月22日に一発勝負のプレーオフとして埼玉スタジアムで香港の理文と対戦。開始早々に2ゴールを奪った浦和は、後半アディショナルタイムにも加点し、無事にACL本戦への出場を決めた。

 3-0で勝利した試合、攻撃陣で注目を集めたのが今夏に加入した浦和の新10番、中島翔哉である。

 8月6日の22節、横浜戦で86分から"浦和デビュー"を果たしていた男は、23節の広島戦にも途中出場。そして理文との一戦で初先発を飾ったのだ。

 ポジションは4-2-3-1のトップ下。すると開始3分にはいきなりゴールに絡む。右サイドで大久保智明にスルーパスを通すと、深い位置まで侵入した大久保のクロスを小泉佳穂が押し込む。

 さらに中島は3分後には今度は右サイドでオーバーラップしたSB酒井宏樹へ絶妙なパスを送り、酒井のクロスを興梠慎三がヘッドで決めた。
 
 中島はその後もテンポの良いパスを生かしながら攻撃をリード。ドリブルで仕掛ける回数は限られたが、2列目で組んだ左の小泉、右の大久保との連係も良好で、"中島翔哉らしさ"を表わしたと言えるだろう。

 2017年8月にFC東京からポルトガルのポルティモネンセに移籍して以来、6年ぶりのJリーグ復帰なだけに、日本独特の湿気を含んだ酷暑には改めて順応する必要がありそうだ。ただ、「比較的長く出られたのは良かったですし、試合でしか感じられないこともあるので」と振り返る。

「どの選手もテクニックがあって、パスも出せるので、そういう選手たちとやるのは楽しいですし、やりやすいです」

 浦和というチームとの親和性もまずまずのようだ。
 
 もっとも今回はACLのプレーオフであり、5バックで守備を固めてきた理文戦だけを見て、パフォーマンスの質を判断するのは難しい。今後のリーグ戦でどれだけの結果を残せるか。

 ただし、"サッカー小僧"として知られる彼のプレーには、やはりワクワク感が詰まっている。浦和の新10番が輝けば、チームも自ずと上昇気流に乗るはず。それだけに周囲の目を釘付けにするような活躍を期待したい。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

【厳選ショット】中島翔哉が2ゴールに絡む活躍!理文に完勝でACL本大会出場を決める|ACLプレーオフ 浦和3-0 理文

【動画】開始わずか3分、小泉の先制弾!

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