新戦力で唯一のスタメン出場が、指揮官の期待の表れなのは確かだろう。だが、チームが結果を残せなかったこともあり、高評価とはならなかったようだ。

　今季からラツィオに加入した鎌田大地は８月20日、セリエA開幕戦のレッチェ戦で先発出場し、55分までプレーした。現地メディアからは、厳しい声も寄せられている。
　ラツィオは前半にチーロ・インモービレのゴールで先制したものの、鎌田らの交代後に迎えた終盤、85分、87分と立て続けの失点で１－２と逆転負け。格下相手に手痛い黒星発進となっている。

『EUROSPORT』は採点記事で鎌田に及第点の６点をつけ、「すぐ先発した唯一の新戦力、大きな期待が寄せられた。チームとのオートマティズムはまだこれからだが、いずれにしても自分らしさを見せた。素晴らしいクオリティを持っているが、改善の余地が大きいのは見てのとおりだ」と評した。

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　しかし、力は確かだがまだこれからとの見方も少なくないようだ。

『Gazzetta dello Sport』紙は「調子が定まっていない。戦術的知性でダメージを抑えた」と5.5点。『calciomercato.com』も同じ採点で、「何度かエリア内に侵入した。まだ溶け込まなければならない。それが見て取れた」と報じている。

『TUTTOmercatoWEB』も、「先発組で唯一の新顔ということが、高く評価されていることの証」としつつ、「セルゲイ・ミリンコビッチ＝サビッチとは特徴が異なる。これからそれを見せていくだろう。今夜はそれができなかった」と、やはり5.5点とした。

　ラツィオ専門サイトの『Lalaziosiamonoi』も同じく5.5点。「可能になるやスペースに飛び込んだが、まだ脚が重いこともあって、それを生かせず。あまり目立たなかったが、必ずしも欠点ではない。ただ、もう少し何かやれたはずだ」と、期待をうかがわせつつ、及第点を下回る採点としている。

　イタリア衛星放送『Sky Sport』は５点で「忘れ去りたいデビュー」と辛口評価。ラツィオ専門サイトの『Cittaceleste』も「セリエデビュー戦でクオリティは見られた」としつつ、同様に５点とした。

「ここに来て３年のトマ・バシッチは、それまでずっと、今夜のカマダが見せたパスを通せていない。大きな違いだ。だが、彼はまだ感じをつかみ、ラツィオのプレーを理解しなければいけない。実際、サッリが先発起用を決めたのなら、何かしらを意味しているだろう。そのうえで、彼のパフォーマンスは十分ではなかった。しかし、時間はある」

　厳しめの評価でも、今後への期待をうかがわせる表現があった。次節は27日。ホーム初戦となるジェノアとの一戦で、鎌田とラツィオは初勝利を目指す。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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