「ミスは一切許されない」「疲れなどないようだった」対戦相手が明かしたなでしこジャパンの“リアル評”。敵将が「どうしても池田監督とハグしたかった」理由【女子W杯】

2023年08月20日 リカルド・セティオン

「どんなビッグチームにも勝てるという自信を持てた」

ベスト8で敗退も世界から賞賛を浴びたなでしこジャパン。(C)Getty Images

 今回の女子ワールドカップで、私は最も賞賛されるべきサッカーをしていたのは、日本代表だと思っている。

 テクニック、連動性、インテリジェンスなプレー...。残念ながら準々決勝でスウェーデンに敗れてしまったが、その試合の前半を除いて、なでしこジャパンのサッカーは素晴らしかった。

 日本がいかに優れたチームだったかは、対戦相手の選手たちのコメントからも伝わってくる。勝利したスウェーデン陣営の"なでしこ評"を紹介したい。

スティナ・ブラックステニウス(FW)
「とても疲れています。この試合はすべてのエネルギーが私たちから奪った。試合の終盤、日本はプレッシャーをかけるマシンのようになり、私たちフォワードも守備に入るようにと監督からの指示が出ました。主審が10分のアディショナルタイムを提示した時、『そんなにもたない』と思ったくらいです。

 なぜなら、彼女らはまたロッカールームから出たてのようにフレッシュに、疲れなどないようにプレーし出したからです。一方、我々は本当に疲れ切っていました。しかしそれを乗り切れた私たちは、どんなビッグチームにも勝てるという自信を持てました」

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マグダレナ・エリクソン(DF)
「私たちは今ハイレベルの試合を経験しました。多分このワールドカップで、スウェーデンがこれほど良いプレーを見せたのは初めてだった。私がこの試合をとても気に入ったのは、互いがフェアプレーで純粋にいいプレーをすることができたからです。苦しい時間を乗り切った仲間たちには本当に拍手を送りたい。勝敗がどっちに転んでもおかしくなかった試合です。多分、私たちの方が少しだけ効率がよく、そしてラッキーだったのでしょう」

ゼシラ・ムソビッチ(GK)
「今日という日を私は一生忘れないでしょう。難しくそして非常に質の高い試合でした。他の試合よりもずっと多くの仕事をしました。スウェーデンは世界チャンピオンになる資質があることを証明したと思います。なぜなら準々決勝で一番難しい相手を下したのは我々だからです。それがわかっていたからこそ試合後、私たちは思わず皆で抱き合いました。

 日本相手にミスは一切許されませんでした。彼らのスピードは速く、一瞬の気のゆるみが致命傷になるからです。あの日本のPKは本来ならなかったものと思っています。でも日本のキッカーがすごくナーバスになっていたのは彼女の目を見てわかりました。今日のピッチでは真の戦いが繰り広げられました。日本の選手たちは素晴らしかった。だからこそこの勝利はより価値のあるものになりました」

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