「頼もしかった」初のファイナル進出!明秀日立の萬場監督が選手を称える。“夏の日本一”に向けた手応えは?【総体】

2023年08月03日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

「勢いよく入れたのと、動じずにすぐに突き放すのは、すごく好材料」

指示通りに選手がプレーしたと語った萬場監督。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[インターハイ準決勝] 日大藤沢1-3明秀日立/8月3日/カムイの杜公園多目的運動広場A
 
 明秀日立は(茨城)8月3日、インターハイの準決勝で日大藤沢(神奈川)と対戦。前半4分に石橋鞘のゴールで先制すると、29分には熊﨑瑛太の得点でリードを拡大。後半3分に失点したが、8分に熊﨑のこの試合2点目で突き放し、3-1で勝利した。

 試合後に萬場努監督は、6日間で5試合目に臨んだ選手たちが、狙い通りに試合を進めたと振り返った。

「『精神的な部分でタフに戦うぞ。この一個だけだ』と話をした。勢いよく入ってくれて、2点取れたのが大きかった。ここまで来ると、技術や戦術よりも、タフに行けるかのほうが大きいと思っていた。選手への伝え方としては、『思い切っていこう』にした。それを、よく体現してくれた」

 サッカーでは一般的に"危険な点差"とも言われる2-0で、後半の入りにCKの流れから失点。それでも、5分後に取り返した選手たちを、指揮官は称賛する。

「慌てないでくれるといいなと、ベンチで見ていて。(失点は)崩されたわけではなかったので。『変わらずやろう』『立ち上がりのつもりでもう一回入ろう』と言っていたのが見えた。頼もしかった」
【インターハイPHOTO】FW熊﨑瑛太が2ゴール!猛攻退け初のファイナル進出!|準決勝日大藤沢1-3明秀日立
 チームは1回戦で静岡学園(2-1)、3回戦で青森山田(1-0)と、全国的な強豪を撃破して勝ち上がってきた。萬場監督は「守備の一体感はすごく成長したと思う」としつつ、攻撃ではボールを保持して崩す形が少ないと課題も挙げる。

 初挑戦となる決勝戦の相手は、2019年にインターハイを制した桐光学園だ。7月の練習試合では3-1で逆転勝利したが、準々決勝で同校が1-0と勝利した尚志戦を見て、「全然違うと思った」という。

 チームの状態は「今日の勝ち方が本当に大事。優勝を考えた時に。勢いよく入れたのと、動じずにすぐに突き放すのは、すごく好材料だった。全員が、純粋に明日のゲームに向かって『思い切って入ろう』という精神状態になっていると思う」と語る。

 そして、「全国制覇とは、使わないようにしている。全国を制覇するような力はない。このタイミングで頂点に立つ、日本一になるというのは、もしかしたらできるのかなというのは、自信はある」という言い回しで、頂点を見据えた。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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