ドリブル突破を押し出せず、不完全燃焼の一戦に
今夏、名古屋から期限付き移籍で東京Vに加わった甲田。写真:福冨倖希
[J2第26節]東京V0-0徳島/7月15日/味の素スタジアム
7月前半だけでリーグ4試合、天皇杯1試合の合計5試合という超過密日程を強いられている東京ヴェルディと徳島ヴォルティス。その両J2勢が7月15日夜、味の素スタジアムで激突した。
東京Vは25試合終了時点で勝点44と、首位・FC町田ゼルビアに次ぐ2位につけながら、熾烈なJ1自動昇格圏争いの最中にいる。対する徳島は勝点27の17位。J3降格危機寸前とも言っていい苦しい状況だ。それだけに、どちらも勝点3がほしい一戦だった。
12日の天皇杯からメンバーを入れ替えて挑んだ両者だが、中2日の連戦ともあって入りから重さが見て取れた。そんななか、東京Vは29分に右MF齋藤功佑の縦パスに山田剛綺が抜け出し、決定機を迎えた。が、マイナスのクロスが染野唯月に合わず、ゴールには至らない。結局、前半のシュート数は東京V、徳島ともに1本ずつで、全体に停滞感が拭えなかった。
どうしても攻撃のギアを上げたかった東京Vの城福浩監督は、後半開始から左MFの加藤蓮に代えて甲田英將を投入。サイド攻撃の活性化を図った。
7月前半だけでリーグ4試合、天皇杯1試合の合計5試合という超過密日程を強いられている東京ヴェルディと徳島ヴォルティス。その両J2勢が7月15日夜、味の素スタジアムで激突した。
東京Vは25試合終了時点で勝点44と、首位・FC町田ゼルビアに次ぐ2位につけながら、熾烈なJ1自動昇格圏争いの最中にいる。対する徳島は勝点27の17位。J3降格危機寸前とも言っていい苦しい状況だ。それだけに、どちらも勝点3がほしい一戦だった。
12日の天皇杯からメンバーを入れ替えて挑んだ両者だが、中2日の連戦ともあって入りから重さが見て取れた。そんななか、東京Vは29分に右MF齋藤功佑の縦パスに山田剛綺が抜け出し、決定機を迎えた。が、マイナスのクロスが染野唯月に合わず、ゴールには至らない。結局、前半のシュート数は東京V、徳島ともに1本ずつで、全体に停滞感が拭えなかった。
どうしても攻撃のギアを上げたかった東京Vの城福浩監督は、後半開始から左MFの加藤蓮に代えて甲田英將を投入。サイド攻撃の活性化を図った。
ご存じの通り、甲田は今年6月に名古屋グランパスからの育成型期限付き移籍で加わった19歳のドリブラー。2021年にはU-22日本代表に飛び級招集され、カンボジア戦でゴールを奪っている逸材でもある。
しかしながら、2022年5月に左ひざ外側半月板を損傷。長期離脱を強いられ、昨季のJ1では7試合出場にとどまった。そして今季も名古屋で出番を得られず、出場機会を求めて東京Vへ。新天地では主にジョーカーとしてコンスタントにピッチに立っている。
「甲田はスゴいと思う。マジでドリブルの迫力が凄まじいし、1つ違ったらとんでもない選手になるような気がする。まだ経験が浅い分、三笘(薫=ブライトン)くんみたいな抜きどころが分かっていないと思うけど、感覚と駆け引きを身につけたら、相当なタレントになる可能性がある」と柿谷曜一朗(徳島)も潜在能力の高さに太鼓判を押していた。
甲田にしてみれば今回、名古屋時代にチームメイトだった偉大な先輩に、J2の舞台で初めて直接対決に挑むことになったのである。
甲田が持ち前の攻撃力を発揮し始めたのは、57分に北島祐二が途中出場してから。それまでは左MFでプレーしていたが、右MFへ移動。名古屋時代の先輩である宮原和也と縦関係を形成し、相手の隙を突こうと試みたのだ。
徳島守備陣は2人に何度か攻め込まれ、シュートまで持ち込まれるなどヒヤリとさせられたが、無難にはね返して失点を防いだ。
城福監督は「甲田や染野がボールを触るポジションが後ろ過ぎた。もっと前でボールを触らせるように仕向けていかないと相手の脅威にならない」と課題を口にしており、甲田も武器であるドリブル突破を前面に押し出せず、不完全燃焼感を色濃く覚えたに違いない。
「自分の良さであるドリブルは出せているところもあるんですけど、結果につなげられていない。シュートやアシストなどサイドの精度、質のところを城福さんからは求められているんで、絶対に結果を残すところはやっていかないといけない。守備のハードワークも足りないですね」と本人も反省しきりだった。
しかしながら、2022年5月に左ひざ外側半月板を損傷。長期離脱を強いられ、昨季のJ1では7試合出場にとどまった。そして今季も名古屋で出番を得られず、出場機会を求めて東京Vへ。新天地では主にジョーカーとしてコンスタントにピッチに立っている。
「甲田はスゴいと思う。マジでドリブルの迫力が凄まじいし、1つ違ったらとんでもない選手になるような気がする。まだ経験が浅い分、三笘(薫=ブライトン)くんみたいな抜きどころが分かっていないと思うけど、感覚と駆け引きを身につけたら、相当なタレントになる可能性がある」と柿谷曜一朗(徳島)も潜在能力の高さに太鼓判を押していた。
甲田にしてみれば今回、名古屋時代にチームメイトだった偉大な先輩に、J2の舞台で初めて直接対決に挑むことになったのである。
甲田が持ち前の攻撃力を発揮し始めたのは、57分に北島祐二が途中出場してから。それまでは左MFでプレーしていたが、右MFへ移動。名古屋時代の先輩である宮原和也と縦関係を形成し、相手の隙を突こうと試みたのだ。
徳島守備陣は2人に何度か攻め込まれ、シュートまで持ち込まれるなどヒヤリとさせられたが、無難にはね返して失点を防いだ。
城福監督は「甲田や染野がボールを触るポジションが後ろ過ぎた。もっと前でボールを触らせるように仕向けていかないと相手の脅威にならない」と課題を口にしており、甲田も武器であるドリブル突破を前面に押し出せず、不完全燃焼感を色濃く覚えたに違いない。
「自分の良さであるドリブルは出せているところもあるんですけど、結果につなげられていない。シュートやアシストなどサイドの精度、質のところを城福さんからは求められているんで、絶対に結果を残すところはやっていかないといけない。守備のハードワークも足りないですね」と本人も反省しきりだった。