【高校選手権】2年生MF・藤川&鍬先の奮闘に導かれ、東福岡が夏冬連覇へ駆け上がる!

2016年01月09日 森田将義

久しぶりのスタメンで気合十分だった藤川。

先制点を決めた東福岡の2年生MF藤川。今大会初スタメンに抜擢され、ゴール後はベンチの仲間とともに喜びを分かち合った。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 昨年の選手権王者・星稜と2年連続でインターハイを制した東福岡。タイトルホルダー同士がぶつかった一戦は、序盤から白熱した攻防が繰り広げられた。
 
 両チームとも前線から果敢にボールを奪い、目まぐるしく攻守が入れ替わる場面が続いたが、時間の経過とともに星稜DFのパスミスが目立ち始め、東福岡がしたたかに狙う場面が増えた。前半10分にはMF三宅海斗のインターセプトからペナルティエリア内に入り込んだFW餅山大輝が狙ったが、枠を捕らえることができず。同39分にもMF中村健人のスルーパスから餅山が再びゴールに迫ったが、シュートはGKの正面を突いた。
 
 好機を作りながらも、天を仰ぎ続けた東福岡だったが、試合半ばにふたりの2年生MFが苦しい流れを断ち切った。最初に魅せたのはMF藤川虎太朗だ。インターハイで得点王となった選手だが、9月末に右足首を痛めて戦線を離脱。今大会はコンディションが戻らず、アディショナルタイムのみの出場に終わった1回戦を皮切りに、ここまで全試合で途中出場でのプレーが続いた。
 
 ただ、準々決勝から準決勝までの中3日で、「本調子ではないけど、彼なりのパフォーマンスができた」(森重潤也監督)ことからスタメンに復帰。藤川は「久しぶりのスタメンなので絶対に点を決めて、試合に出ているどのメンバーよりも試合を楽しんでやろうと思っていた」と、意欲十分で前回王者との戦いに臨んだ。
 
 すると、45分に高い位置でボールを奪った餅山から中村、MF橋本和征とパスがつながり、左に展開。ゴール前に入ったボールを藤川が収めると「決まった瞬間はよく覚えていないけど、直感的に狙った。ワントラップ目で得点が決まったと思った」という正確なコントロールから振り抜いた左足シュートがゴール右隅に決まった。

【選手権PHOTOハイライト】埼玉/準決勝 東福岡×星稜

次ページ2年生の活躍で攻撃パターンが増加。上級生の刺激となる相乗効果も。

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