［J２第25節］町田 ２－２ 東京V／７月９日／国立競技場

　FC町田ゼルビアは７月９日、国立競技場で行なわれたJ２第25節で東京ヴェルディと対戦。２分に藤尾翔太、38分に安井拓也が得点して２点をリードしたが、73分と83分に東京Vの染野唯月にゴールを決められて、２－２で引き分けた。
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　町田の黒田監督にとって、染野に複数得点を奪われたのは、この試合が初めてではなかった。青森山田高を率いていた2019年の全国高校サッカー選手権・準決勝で、尚志高の２年生だった染野に３点を決められた。PK戦の末に辛くも勝ち上がったが、大いに苦しめられた。

　試合後に取材に応じた指揮官に、染野について尋ねると、自身に加えて山中真コーチも柏レイソルU-18の監督時代に、プレミアリーグで染野にハットトリックを決められたというエピソードを披露。「２人で６点も取られている」と話していたという。

　そんな"因縁"がある21歳FWの実力を、黒田監督は高く評価する。
 

「彼は一発を決める能力もあるし、ヘディングの技術、高いだけでなくて、技術がある。ずーっとハードワークするわけではないのだろうけど、やっぱり一瞬のチャンスで決め切る力を持っているところには凄い能力を感じる」

　そして、２得点を決められて、「『やっぱり今日もやられたな』という印象で。我々のミスもあるけど、そこを決め切る彼の力が凄かったなと思う」と振り返った。

　高校でもプロでもゴールを割られた染野に、プロ初挑戦にしてチームをJ２首位に導いている名将が"脱帽"した。

取材・文●野口一郎（サッカーダイジェストWeb編集部）

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