「皆さんに勇気を与えられるよう、結果にこだわりたい」ドイツ移籍の町野修斗、海外初挑戦への覚悟「昨季の13ゴールはサポーターのおかげ」

2023年07月03日 岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

「凄まじい熱量を感じました」

ドイツ2部ホルシュタイン・キールへの移籍が決まった町野。湘南サポーターの前で決意と感謝を語った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

「ドイツ2部は通過点。チームが昇格できればベストだが、いずれはブンデスリーガ(ドイツ1部)やプレミアリーグ(イングランド1部)で活躍したい」

 壮大な目標から、覚悟が感じられた。

 7月3日、湘南ベルマーレからドイツ2部のホルシュタイン・キールへの移籍が決まった町野修斗が、離日前最後の会見を実施した。

  席に着いた町野は移籍の理由を次のように明かした。

「日本代表で世界の強豪国と戦って、このレベルで常に戦っていかないとワールドカップでは活躍できないと思いました。また、欧州組の選手たちに『お前もヨーロッパに出たほうが良い』と言われたのも大きいです。ただ一番は、ワールドカップ開幕前のアメリカ戦に出場した際、大きなレベルの差を感じたこと。『すぐにでも出たほうが良い』と、気持ちが固まりました」

 そのなかでも、移籍先にホルシュタイン・キールを選んだ理由はこうだ。

「ドイツでなら、フィジカル面で成長できるのではないかと。そしてなにより、キールの監督やスカウトの方とオンラインで話した時に、凄まじい熱量を感じました。自分に期待してくれているからこそ、試合に出られるチャンスも大きいのではないかと思い、キールを選びました」
 
 また、湘南サポーターへの感謝も口にしている。

「2年半という短い間でしたが、点を重ねるごとに18番のユニホームが増えていくスタジアムを楽しみにプレーしていました。また、チャント(応援歌)ができてから、何度も僕のゴールを期待する雰囲気を作り出してくれたおかげで、得点を重ねられました。昨季の13ゴールという結果は、サポーターのおかげでもあります。本当にありがとうございました」

 会見後には、レモンガススタジアム平塚に駆けつけた約2000人のサポーターの前で挨拶。「DAZNなどでの配信がないリーグなので、僕が活躍できなければ情報を届けられません。皆さんの耳に入るくらい活躍して、勇気を与えられるよう、結果にこだわりたい」と決意を語り、最後にはすべてのファンとハイタッチ対応。さらに小学生以下の子どもたちとは個別撮影、サイン対応も行なった。この懐の深さも、町野が人気を集める理由のひとつだろう。

"這い上がり続けた男の夢物語はここから。挑み続ける男の未来は明るい。マチ、誰もが認める日本のエースになれ"

 サポーターが掲げた横断幕のメッセージを背に、湘南のエースが世界に羽ばたく。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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