2-0になってからが大変。流れが相手に傾きかけたが...“凄いキャプテン”の奮起でチームは前向きに。FW陣3発でW杯出場決める【U-17日本代表】

2023年06月27日 河治良幸

スローインから狙い通りの先制弾

難敵豪州を3発一蹴。日本がU-17W杯出場権を掴み取った。(C)2023 Asian Football Confederation (AFC)

[U-17W杯]日本 3-1 オーストラリア/6月26日/パトゥム・ターニー・スタジアム

 森山佳郎監督が率いる"06ジャパン"ことU-17日本代表は、タイで行なわれているU-17アジアカップの準々決勝で、オーストラリアを3-1で破り、今年11月にインドネシアで開幕するU-17ワールドカップの出場権を勝ち取った。
【動画】名和田、道脇、高岡! 日本が3発快勝、豪州戦ハイライト
「一筋縄では行かないですねえ」

 そう言いながら安堵の表情を浮かべた森山監督だが、「前半に相当飛ばしたと思う。集中力が高く、ポジショニング1つとか。しかもアップダウン、横ズレ、縦ズレというのを相当言ってたので。本当に忠実に実行してくれた」と振り返る。

 3-4-3のオーストラリアに対して、コンパクトな4-4-2で守備をハメながら、攻撃では効率良く前に運び、左サイドハーフの吉永夢希(神村学園高)のランニング、右の佐藤龍之介(FC東京U-18)のドリブルなどでオーストラリアのディフェンスを脅かした。

 10分の先制点は、佐藤が取った右サイドのスローインから生まれた。右サイドバックの柴田翔太郎(川崎U-18)がゴール方向に投げたボールが、ニアに動いてリベロのリビブを引き連れたFW道脇豊の背後でワンバウンドすると、右ストッパーのバリーが被って処理し損なった裏側に、FW名和田我空(神村学園高)が回り込んで、落ち際を右アウトで流し込んだ。
 
 アシストした柴田は「スローインの形というのが、このチームは結構あって。立ち上がりははっきりというところで、(道脇)豊を起点にしようと投げたら得点になって。上手く行きすぎたなっていうのは正直あります」と満面の笑顔で振り返った。

 想定外であろう失点に動揺するオーストラリアに対して、日本は畳みかけるように追加点を奪う。23分、自陣の左でボールを回すと、オーストラリアのディフェンスが前に引き出された背後を狙い、センターバックの永野修都(FC東京U-18)が大きく蹴るタイミングに合わせて、左から吉永が斜めのダッシュで、ディフェンスの背後を取る。折り返されたボールを右足で流し込んだのは、エースの道脇だった。

「(吉永)夢希はスピードがあって、左足から良いボールが来るのは分かってたので、駆け引きして。スピードで相手(左ストッパーのオニール)を外して。落ち着いて決められたかなと」

 チームの2点目となったゴールシーンをそう振り返る道脇は、「1試合目、2試合目で決めた。3試合目は出ていないので。それでこの試合。自分が出た試合は得点できているのは、本当にFWとして良いことだと思うので、続けていきたい」と、得点王に向けての意気込みを語った。

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