【欧州主要リーグ】選定! 2016年に注目すべき5人――プレミアリーグ編

2016年01月03日 山中忍

今冬に移籍は?「晩成」の継続は? 注目されるヴァーディー。

ピッチ上だけでなく、その去就も注目される、プレミアリーグの主役のひとり、ヴァーディー。 (C) Getty Images

◇NO.
29歳のシンデレラストーリーの体現者
――ヴァーディー(レスター)
 
 降格候補から優勝候補へ――。レスターが今季のプレミアリーグ王者となれば、それは大番狂わせを越えた夢物語の実現だ。
 
 その夢の象徴が、3年8か月前まではセミプロだったジェイミー・ヴァーディー。勝点では首位アーセナルと並んで年を越したレスターが、前半戦の勢いを維持できるか否かは、リーグ得点王争い1位タイで前半戦を終えたこのヴァーディーが、開幕19戦15得点の量産ペースを維持できるかどうかに懸かっている。
 
 噂となっている強豪クラブへの移籍が今冬に実現した場合にも、今月で29歳の遅咲きが、より競争とプレッシャーが厳しい環境でも「晩成」を継続できるかどうかが興味深い。
 
◇NO.
大苦戦のチームで面目躍如となるか
――ルーニー(マンチェスター・U
 
 その移籍先候補2チームでは、ワールドクラスの奮起に注目。ウェイン・ルーニーはマンチェスター・ユナイテッドとイングランド代表の双方で「名前だけでスタメン入りしている」と言われながら、前半戦を過ごした。
 
 ポゼッションをチャンスに変えられずに苦戦するチームが、前線のリーダーを必要としていることは明白だ。
 
 リーグ戦15試合出場で2ゴール1アシストだった背番号10の主将は、マンチェスター・Uの来シーズンのチャンピオンズ・リーグ出場と自身のEURO2016出場に向けて、面目躍如の後半戦としなければならない。
 
◇NO.
戦犯から功労者への変身はなるか
――セスク(チェルシー)
 
 同じく15試合で2アシストのみと絶不調だったセスク・ファブレガスは、ジョゼ・モウリーニョを解雇に追い詰めた「主犯」の1人として、チェルシーのファンからも非難を浴びた。
 
 暫定指揮を執るフース・ヒディンクが、中盤中央での守備力を不安視して2列目でセスクを使う機会が増えれば、当人には覚醒を促す不幸中の幸いとなり得る。

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