【パリ・サンジェルマン|冬の補強動向】ラベッシが退団すれば人気銘柄ブファルの獲得に本腰か

2016年01月02日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

今冬はバックアッパー陣が退団した際の「穴埋め」がメインに。

直接対決となった開幕戦で才能に惚れ込んだパリSGのブラン監督が、獲得を熱望しているブファル(左)。インテル、リバプール、トッテナム、ローマなども注視する今冬の注目銘柄のひとりだ。(C)Getty Images

 前半戦の出来は、ほぼパーフェクトだった。リーグ・アンでは2位モナコに19ポイント差をつけて首位を独走。チャンピオンズ・リーグはR・マドリーに次ぐグループ2位とはいえ、6試合で12得点・1失点と安定した成績で決勝トーナメント進出を決めた。

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 現陣容に穴らしい穴はないだけに、冬に大型補強を敢行する可能性は極めて低い。想定される動きは、バックアッパー陣が退団した際の穴埋めだ。
 
 なかでも1月に退団する可能性が高いのが、今シーズン限りで契約が満了するエセキエル・ラベッシ。今シーズンはアンヘル・ディ・マリアの加入で出場機会が激減しており、本人は慣れ親しんだセリエA復帰を望んでいる。
 
 このアルゼンチン代表FWの後釜として狙うのが、リールで崩しの核として君臨するソフィアンヌ・ブファルだ。"エデン・アザール2世"と称される22歳のドリブラーは、パリSGでのプレーを「夢」と語る。獲得の芽は小さくない。次善の候補が、非凡な得点感覚と突破力を誇るレンヌの逸材ポール=ジョルジュ・ヌテップだ。
 
 インテルが熱視線を注ぐグレゴリー・ファン・デルヴィールの去就が不透明な右SBは、マテュー・ドゥビュシーの動向を注視。アーセナルでベンチを温めるだけに、母国開催となるEURO2016出場を見据えて、冬に新天地を求めても不思議はない。
 
 ケビン・トラップの入団で正守護神の座を失ったサルバトーレ・シリグのプレミアリーグ行きが囁かれるGKも、補強ポイントになるかもしれない。もっとも、このイタリア代表の抜けた穴は現在3番手のニコラ・ドゥシェズで凌ぎ、夏に武者修行先のビジャレアルでブレイク中のアルフォンス・アレオラをレンタルバックさせるというシナリオが現実的か。
 
 以上を考慮すると、例年に比べると冬の強化は地味になりそうだ。注目はやはり夏。今シーズン一杯で契約が切れるズラタン・イブラヒモビッチの後釜として、R・マドリーのクリスチアーノ・ロナウドを獲得する――。ナセル・アル・ケライフィ会長が描くこの青写真は、はたして実現するのか。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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