「カタールW杯でチームに貢献できなかった」相馬勇紀が新天地ポルトガルで実感できた成長とスタンダード

2023年06月13日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

トランジションの部分をアピールしたい

精悍な顔つきになった相馬。トランジションの部分でアピールできるか。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

 2023年1月に名古屋グランパスからポルトガルのカーザ・ピアに移籍した相馬勇紀は、この半年で確かな成長を実感している。

「ポルトガル・リーグは組織よりも個の力で戦うリーグ戦だなと。そういう環境でいろんなものを鍛えることができました。カタール・ワールドカップでチームに貢献できなかったので、その悔しさを携えながらプレーしました。海外選手特有の足の長さ、その足が出てくるタイミングを今は日常的に体感していて、それをスタンダードと捉えられるようになったのは成長のひとつです」

 そんな相馬がクラブで培った武器とは何か。

「ある程度強いクラブと戦う時はボールを握られるので、僕たちはブロックをしっかり作ってカウンターを狙う。守備のところは基本的に前からボールを奪いに行けという感じで、プレスして、サンドして、またプレスしての繰り返しで、何度も走ります。カウンターをどれだけ出せるか、そこで人数をかけられるか、そういう意識を持って戦っていたのでプレーの強度は高まったと思います」
 
 プレーの強度を高め、さらにプレスを繰り返せるスタミナも身に付けた相馬は、「素早い攻撃が最優先」という森保一監督の戦術にピタリ合うピースかもしれない。実際、相馬はこう言っている。

「特にアピールしたいのはトランジションの部分。どのポジションで出場するかは分かりませんが、出た時は選手を追い越すアクション、ボールを奪った際になるべく早く前線の選手やフリーの選手につけるプレーを見せたい。ボールを奪う前にある程度味方がどのあたりにいるかを確認するのも大事になります。前のスペースに走り込む回数は身体能力にかかっているところもありますが、どんどん出していきたい。素早い攻撃というところは自分の成長した部分と合致するので、そういう展開の中で得点に絡み、チームの勝利に貢献したいです」

  カタール・ワールドカップを「客観的に振り返っても、自分が出場できるだけの能力があったかと言えばそうではない」と振り返る相馬だが、今は違う。

「(ポルトガルのクラブに移籍して)そもそものスタンダードが変わった点は良いことだと思う。ここから次のワールドカップに向けて、より激しい競争が待っているので、頑張りたいです」

構成●サッカーダイジェスト編集部

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