エース古橋亨梧をはじめ、前田大然、旗手怜央、岩田智輝、小林友希の日本人５選手を擁するセルティックは、今季も圧倒的な強さを見せ、リーグ連覇を達成した。６月３日に行なわれる２部インバネスとのスコティッシュカップ決勝に勝てば、国内３冠にも手が届く状況だ。

　そんなスコットランド最強チームを束ねるのが、前横浜F・マリノス指揮官のアンジェ・ポステコグルーである。その手腕は高く評価され、今夏のプレミアリーグ行きが取り沙汰されている。

　そうしたなか、英紙『Daily Mail』は５月30日付けで「トッテナムが検討している３人の監督候補」を紹介。守田英正が所属するスポルティングの監督ルベン・アモリム、カタール・ワールドカップまでスペイン代表の指揮を執ったルイス・エンリケとともに、ポステコグルーの名を挙げた。

「ポステコグルーは、オーストラリア、ギリシャ、日本で監督を務めた後、2021年にセルティックに到着したが、ほとんど話題にならなかった。前シーズンにスティーブン・ジェラード率いるレンジャーズに25ポイント差をつけられたセルティックが、スコットランドのトップに返り咲くのに相応しい人物かどうかは、やや未知数で、重大な疑問があったからだ。

　しかし、その疑念は杞憂に終わった。彼は就任初年度に国内２冠に導き、今シーズンはより圧倒的な強さを見せている。リーグカップを連覇した後、土曜日の最終節でアバディーンに５－０で勝利し、勝点99でリーグ戦をフィニッシュ。今週末にはスコティッシュカップ決勝でインバネスと対戦し、３冠を達成するチャンスがある」
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　また、「ファンとの絆を大切にしている」と説明。「ニール・レノンとジョン・ケネディが率いた2020-21シーズン、セルティックのサポーターは酷く失望していたが、ポステコグルーは彼らをしっかりと味方につけた」と、その振る舞いに一目置いている。

「攻撃的なサッカーは見ていて楽しいし、このオーストラリア人は大きな夢を見ることを恐れない。チャンピオンズリーグでレアル・マドリーと対戦した際も、期待を下げるべきではないと主張し、ファンから称賛を浴びた。スパーズのファンは近年、陳腐なサッカーとネガティブな記者会見に慣れてしまったが、彼がドアを開ければ、問題はなくなるだろう」

　同メディアは最後に、日本人選手の活躍にも言及したうえで、「セルティックが自分の優先事項だと主張し続けているが、もしスパーズが近日中に電話をかけてきたら、プレミアリーグで自分を試す考えに誘惑されるかもしれない」と伝えた。

「移籍市場ではスコットランドで輝きを放っている古橋と前田の日本人コンビの逸材を発掘した。ポステコグルーは３月に退任したアントニオ・コンテの問題点であった新戦力を最大限に引き出せると証明している」

　同じくプレミアリーグ移籍が囁かれる古橋、前田、旗手の動向にも少なからず影響を与えると考えられるだけに、ポステコグルー監督の去就から目が離せない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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