「まだ、私?みたいな」長野Lの鈴木日奈子、浦和Lの優勝決定を阻止した劇的逆転弾を喜ぶ!「焦ることなく、落ち着いていた」【WEリーグ】

2023年05月28日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

「絶対にゴールを決めるという気持ちで練習してきた」

終了間際に逆転弾を決めた鈴木。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

[WEリーグ第20節]長野L2-1浦和L/5月27日/長野Uスタジアム

 AC長野パルセイロ・レディースは5月27日、ホームで行なわれた三菱重工浦和レッズレディース戦で2-1の勝利。1-1で迎えた90分に、劇的な逆転弾を決めたのが鈴木日奈子だ。

 鈴木は山梨学院大を卒業後の21年に長野Lに加入。昨季は14試合に出場し、今季はここまで4試合に出場してきた。

 そんな25歳のアタッカーは、田代久美子監督から「恐れずにプレーして来い」と指示を受けて、72分に右サイドハーフで投入された。

「とにかく自分が決めるという気持ちで試合に臨んだ」

 90分、左サイドで上田莉帆がキープしてつなぎ、瀧澤莉央が折り返したボールに鈴木が反応。左足でゴール右に叩き込んだ。

 勝てばリーグ優勝が決まる浦和Lを相手に、目に見える結果を出した。値千金の決勝弾は、巧みなポジショニングから生まれた。

「少し低い位置にポジションを取ったけど、勝ちに行くところでポジショニングを高い位置に変えて、パスが来たので決められて良かった」
 
 鈴木にとって、リーグ戦での初得点。この試合で自身に巡ってきた唯一の決定機を見事にモノにした。シュートを打つ際には、冷静だったという。

「ここ数試合、絶対にゴールを決めるという気持ちで練習してきたし、試合に臨んできたので、焦ることなく、しっかり落ち着いていた。練習から、シュートシーンが多かったので、そこで何度もトライして、こういう形なら、こうすると考えてやってきたので冷静に打てた」

 一方、90分という時間に逆転ゴールを決めた経験はなく、得点直後は「何も考えられない。すべてがスローモーションみたいな感じ」だったという。試合終了から1時間以上経っていたが、「まだ、本当に、まだ、私?みたいな」と笑った。

 首位の浦和Lを下した長野Lは、シーズンの残り2戦も日テレ・東京ヴェルディベレーザ、INAC神戸レオネッサと、強豪との対戦が続く。

 勝利の立役者は「どちらも強いチームで、自分たちがチャレンジャーであるのは変わらないと思うので、今日みたいに全員でハードワークし続けて勝てるように頑張る」と前を向いた。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

【動画】長野Lの鈴木日奈子が90分に決めた劇的な勝ち越し弾!

【厳選ショット】大金星を呼び込んだ鈴木日奈子の劇的逆転ゴール!

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