「全てがトップレベル」レイソル逸材FWが大迫勇也から学んだことは?「僕にはまだ冷静さが…」

2023年05月20日 サッカーダイジェストTV編集部

とりわけ悔やまれるのが81分の決定機

細谷(右)は大迫(左)のプレーから多くを学んだようだ。写真:梅月智史

【J1リーグ14節】柏レイソル 1-1 ヴィッセル神戸/5月20日/三協フロンテア柏スタジアム

 柏の逸材FW・細谷真大にとっては、完全に満足できる試合ではなかった。しかし、手応えと大きな"学び"を得る一戦だった。

 ネルシーニョ氏の解任でコーチだった井原正巳氏が監督に昇格して初陣だったゲームで細谷は、4-2-3-1のCFでスタメン出場。3分、36分、81分とあったシュートチャンスで決めきれなかったのは明らかな反省点。とはいえ、デュエルは互角以上だったし、後半途中から右サイドハーフに入って以降も精力的で、66分には見事な出足のプレスで本多勇喜のオウンゴールも誘発した。

 細谷にとっては、"格好の見本"から学べる一戦でもあった。神戸の大迫勇也だ。ポストプレーやターン、動き出し、空中戦のフリック、そして24分のゴール前での冷静なフィニッシュ。この日のピッチで最もクオリティーの高いプレーヤーは、間違いなく大迫だった。
 
 大迫のパフォーマンスには、細谷も感嘆。試合後の取材エリアで先輩FWについて聞かれると、次のように語った。

「競り合いでボールをしっかり逸らしてマイボールにしたり、時間を作ったりする部分も含めて、全てがトップレベルだと思いました。勉強になりました。僕もできるところもありましたけど、まだミスがある。100パーセントを目指さないといけない」

 中でも差を感じたのが決定力の部分で、「あとは得点のところですね。2人(スコアラーの大迫とアシストの武藤嘉紀)ともゴール前ですごく冷静でしたし、ああいう冷静さが今の僕にはまだ足りないのかなと感じました」と反省した。

 とりわけ悔やまれるのが、81分のシーンだろう。右サイドから武藤雄樹が上げたクロスが、ゴール前でフリーだった細谷へ。ボレーシュートを狙ったがタイミングが合わず、ボールはゴールの枠を外れた。

 本人はこのシーンについて「来る準備はしていたんですが、ちょっと入りすぎて詰まってしまった。タイミングよく入れていれば上手くミートできていたはず」と悔しさをにじませ、「チームとして点をしっかり取らなければいけない」と次を見据えた。

 U-22代表のエース格で、A代表も狙う細谷。この日の反省と大迫からの学びを糧に、さらなる成長に期待したい。

取材・文●白鳥大知(サッカーダイジェストTV編集部)

【ゴール動画】細谷も感心した大迫の冷静フィニッシュ!

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