【クラブW杯|採点&寸評】際立ったCBバランタの総合力。青山の健闘も光った

2015年12月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

広島――最後までJリーグ王者の意地を見せた。

【警告】広島=千葉(18分)、柏(36分)、塩谷(77分)、森﨑(90+1分) リーベル=メルカード(25分)、バランタ(61分)、アラリオ(72分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】エデル・バランタ(リーベル)

【チーム採点・寸評】
広島 6
ポゼッションで下回りながら、粘り強く対応して互角の攻防を展開。ワンチャンスを決められ、決勝進出はならなかったものの、統制された組織的な戦いぶりで世界に「サンフレッチェ広島」の存在は示した。

リーベル・プレート 6
試合開始から激しいプレスと素早いパスワークで主導権を握ったものの、崩しの局面でアイデアを欠き、なかなか効果的なフィニッシュに繋げられず。30分過ぎから後半の半ばまではむしろ劣勢で、72分の決勝ゴールもフリーキックからだ。広島との絶対的なクオリティ差を考えれば、勝利したとはいえ及第点がせいぜいか。決勝はまた違った姿が見たい。

【クラブW杯マッチレポート】広島 0-1 リーベル・プレート

【PHOTOハイライト】広島 0-1 リーベル


【広島|採点・寸評】
GK
1 林 卓人 5.5
序盤にビルドアップのパスミスでヒヤリとしたが、その後は挽回。相手の猛攻にも冷静に対処し、判断の良い飛び出しでクロスを封じていたが、失点の場面はクリアし切れず、押し込まれてしまった。
 
DF
5 千葉和彦 6
声を張り上げ、GKやストッパーとコミュニケーション。地上戦だけでなく、空中戦もタイミングを見計らって確実に迎撃した。パスミスもあったものの、それはチャレンジした結果。
 
19 佐々木翔 6
体格で勝る相手を恐れず、コースに入ってファウルを誘発。何度もピッチに打ち付けられながら自由を与えず、最終ラインの一角を守り切った。キックの精度が加わればなお良し。
 
33 塩谷 司 6
3戦連発はならずも、26分の皆川へのロングボールは狙い・精度とも見事。守備でもフィジカル負けせず、サイドを抉らせなかった。
 
MF
6 青山敏弘 6.5
数こそ少なかったが、効果的な縦パスを供給し、カウンターのスイッチを入れた。守備では身を投げ出してのシュートブロックやクリアなど最終ラインの前に立ちはだかった。
 
8 森﨑和幸 6
マゼンベ戦の「マン・オブ・ザ・マッチ」は、絶妙なバランス感覚でプレーを展開。時に前線まで出てプレスをかけ、セカンドボールを拾ってポゼッションを持ち直した。
 
9 ドウグラス 5.5
精力的なプレスバックで貢献した一方、攻撃ではボールを持つと2、3人に囲われてスピードアップできず。本来の迫力は半減させられてしまった印象だ。
 
18 柏 好文 5.5(61分OUT)
過去2戦とは異なり、ゆさぶりからの突破で崩せない場面が散見。それでも攻守でしつこくバンヒオニに食らい付き、相手をイラつかせた。
 
25 茶島雄介 5.5(76分OUT)
絶え間ないプレスと出足の鋭いカウンターで攻守に奔走。33分の場面では自ら切れ込んでシュートを放ったが、中央で空いていたドウグラスにパスを出す選択でも良かったか。
 
27 清水航平 5.5
開幕戦で痛めた左足首は大事に至らずスタメン復帰。対面のメルカードを完全には振り切れなかったものの、球際で激しくぶつかり合いながら撥ね返した。
 
FW
22 皆川佑介 5(66分OUT)
26分、40分とペナルティエリア内で決定機を迎えるも、相手GKの好セーブに阻まれゴールならず。仕留め切れていればゲーム運びはもっと楽になっていたはずだ。
 
 交代出場
MF
14 ミキッチ 5.5 (61分IN)
連戦を感じさせないキレはあったが、1枚抜いてもカバーリングに行く手を阻まれ、クロスは精度が落ちた。相手の対策に屈した格好に。
 
FW
29 浅野拓磨 5.5(66分IN)
交代直後は1トップ、佐藤投入後はシャドーでプレー。前を向いてギアを上げるシーンを作らせてもらえず、スーパーサブの役目を果たせなかった。
 
FW
11 佐藤寿人 (76分IN)
1点ビハインドの状況でピッチへ。CB2枚に挟まれて動きを封じられ、シュートを打たせてもらえず。チームを救うことはできなかった。
 
監督
森保 一 6
大一番で皆川をスタメン起用するなど、普段通りの勇気ある戦い・采配を貫徹。敗れたものの、流れのなかではやられておらず、最後までJリーグ王者の意地を見せた。
 

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