大黒将志の“本物の技術”に魅せられて。U-17代表候補FW山本吟侍が猛アピール!「勝ち残るにはゴールが必要だった」

2023年05月01日 松尾祐希

空中戦や動き出しで存在感

候補合宿のトレーニングマッチで結果を示した山本。写真:松尾祐希

 4月30日に行なわれたU-17日本代表候補と関東大学選抜のトレーニングマッチ(45分×3本)。今秋のU-17ワールドカップを目ざすチームにおいて、今年初の代表活動は新たな戦力の発掘が主なテーマとなった。

 6月中旬には最終予選を兼ねたU-17アジアカップが控えており、メンバー入りを果たすためにも今合宿でのアピールが求められていた。そうしたなかで、見事に結果を残したのが、高川学園に所属するFW山本吟侍(3年)だ。

 早生まれで出場資格を持っている点取り屋にとって、日の丸を背負うのは昨年7月のU-16日本代表候補合宿以来。U-17高校選抜などには選出されていたが、以降は世代別代表からは遠ざかっていた。

 意気揚々と代表活動に参加したが、28日に行なわれた流経大柏との練習試合(1−1)は無得点。このままでは終われない。
 
「メンバーに選んでもらった経験もあるけど、以降は怪我もあったし、実力不足で選ばれなかった。今回はアジアカップに向けて、メンバー候補に入れたので、勝ち残るために自分はFWなのでゴールが必要だった」(山本)。

 関東大学選抜戦では、2本目の途中からピッチに立つと、空中戦の強さや動き出しの良さを武器に存在感を示す。

「(流経大柏戦では)お互いのことがよく分かっていなかった。なので、(関東大学選抜戦は)新しく来た選手もやるべきプレーをはっきりさせたうえで自分を出してほしい」と森山佳郎監督がチームに送った言葉通り、コンセプトを理解しながら特徴を発揮。守備面でも最前線からプレスをかけ、献身的なプレーでチームのために汗をかいた。

 そして、迎えた3本目の開始直後に見せ場が訪れる。2分に右SB柴田翔太郎(2年/川崎U-18)のクロスに反応。上手くミートできなかったが、気持ちでネットを揺らした。これで勢いに乗ると、28分にはFW木吹翔太(2年/広島U-18)からラストパスを受け、GKとの1対1を冷静に制して2点目をゲット。持ち前のゴールセンスをいかんなく発揮し、アピールに成功した。

【動画】壮絶な打ち合い! U-17代表候補×関東大学選抜

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