【クラブW杯プレビュー】準々決勝・広島-マゼンベ|鍵を握るのは「先制点」だ

2015年12月13日

【サンフレッチェ広島】開幕戦で温存した佐藤、森﨑和、ミキッチに期待。

オークランド・シティ戦では温存されたが、途中出場でキレのある動きを見せたドウグラス。マゼンベ戦ではスタメン復帰が濃厚だ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

■サンフレッチェ広島(開催国代表)
 
 開幕戦のオークランド・シティ戦に2-0で勝利したものの、その代償は大きかった。負傷交代した野津田と柴﨑がそれぞれ、右膝内側側副靭帯損傷で全治8週間、左膝後十字靭帯不全損傷で全治3週間と離脱。いずれもこのマゼンベ戦では起用できない。
 
 とりわけ、シャドーの台所事情は厳しい。ドウグラスと浅野以外に適役がおらず、マゼンベ戦以降も考えれば、本来はボランチの茶島をシャドーで起用することも考えなければいけないだろう(森﨑浩も故障で今大会はメンバー外)。
 
 オークランド・シティ戦でキレのある動きを見せた柏は、「怪我をした選手の分まで頑張りたい」と話す。この"満身創痍"の状況で、J1優勝の鍵となった「総合力」を発揮できるかが、ひとつのポイントとなる。
 
 期待がかかるのは、開幕戦で温存したエースの佐藤、森﨑和、ミキッチのベテラン勢だ。先制点さえ奪えれば、オークランド・シティ戦のように守備を固めてのカウンター戦術にシフトするなど戦術的な選択肢が増える。
 
 3度目の大会出場となるGKキディアバら警戒すべき選手はいるが、マゼンベはプレッシング主体で前に出てくるスタイルを取り入れているだけに、中盤と最終ラインにスペースが生まれやすい。カウンターを武器とする広島にとっては、追い風かもしれない。
 
文:小田智史(サッカーダイジェスト)

次ページ【マゼンベ】積極的に先制ゴールを狙ってくる可能性も。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事