【プレミア現地コラム】生まれ変わったストーク。マンチェスター・シティを圧倒した“技巧派カルテット”に要注目だ

2015年12月10日 山中忍

ノンストップの連携でシティ守備陣を翻弄

強さと柔軟さを兼ね備え、崩しとフィニッシュワークで違いを生み出しているのがアルナウトビッチだ。マンチェスター・シティ戦では、千金に値する2ゴールを奪ってチームを勝利に導いた。 (C)Getty Images

 12月5日のホームゲームで、DFラインからグラウンダーのパスを繋いで攻撃を組み立てたストーク。当日の強風が理由ではない。3トップの中央が小柄なボージャン・クルキッチだったからというわけでもない。
 
 ストークは変わったのだ。そして、マンチェスター・シティに2-0で攻め勝ったこの一戦は、2年半前からマーク・ヒューズ監督の下で進むチーム改革における1つの節目となった。
 
 現役時代はストライカーとして活躍したヒューズは、元来、タフなチーム作りを身上とする指揮官だ。ロングボールを主体とするサッカーからの脱却という任務を背負うストークでも、慎重にスタイル変更に着手してきた。
 
 だがシティ戦では、慎重派の指揮官が「なかなか思い切れなかった」と認める技巧派カルテットの揃い踏みが奏功して、優勝候補を圧倒したのだ。
 
 そのカルテットとは、ボージャン、ジェルダン・シャキリ、マルコ・アルナウトビッチ、イブラヒム・アフェライの4人。とくに、ボージャンの左右にアルナウトビッチとシャキリを配した3トップは、ノンストップの連携でシティ守備陣を翻弄しつづけた。
 

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