終了間際のカウンター、なぜ鈴木はシュートを選択したのか?
試合後、最後のシュートシーンについて言及した山口監督。写真:サッカーダイジェスト
味の素スタジアムに乗り込んでのFC東京戦、湘南は2−2と引き分けた。試合後の会見で山口監督が「正直、勝ちたかった。悔しいです」と話したように、内容ではホームチームを圧倒。結果的に悔やまれたのが、終了間際のチャンスをモノにできなった点だろう。
後半のアディショナルタイム、途中出場のFW鈴木がカウンターからドリブルで敵陣にボールを運ぶと、湘南は数的優位な状況となった。ゴール正面、ペナルティエリアから約10メートル離れた位置にいる鈴木の左右には味方がふたりずつ、対してFC東京はフィールドプレーヤーが3人という構図だった。つまり、「5対3」と湘南は圧倒的に優位だったのだ。
にもかかわらず、鈴木はエリアの手前からシュートを選択。結果、相手GKに弾かれ、ゴールにならなかった。試合後、そのシーンについて訊かれた山口監督は以下のように回答している。
「(鈴木について)同じような状況が3試合ほど続いています。ゲームを終えて彼に言ったのは、同じことを何回も繰り返すな、と。厳しいような言い方ですけど、状況は見えていたはずですし。シュートを打ち切った点を褒めるのは日本的にありますが、僕はまったくそう思いません。
もちろん決断は尊重します、本人にも後悔はないだろうし。ただ、起こった現象については向き合ってほしいです。確率が高いほうを選べなかったケースが3回ぐらい続いているので、学んでほしいです。チームを勝たせる選手になるためにはそういう試練を乗り越えないといけません。彼が若いから、ストライカーだからじゃなくて、サッカーにおいて数的優位のところを考えるのは日本サッカーの大きなテーマだと思います」
後半のアディショナルタイム、途中出場のFW鈴木がカウンターからドリブルで敵陣にボールを運ぶと、湘南は数的優位な状況となった。ゴール正面、ペナルティエリアから約10メートル離れた位置にいる鈴木の左右には味方がふたりずつ、対してFC東京はフィールドプレーヤーが3人という構図だった。つまり、「5対3」と湘南は圧倒的に優位だったのだ。
にもかかわらず、鈴木はエリアの手前からシュートを選択。結果、相手GKに弾かれ、ゴールにならなかった。試合後、そのシーンについて訊かれた山口監督は以下のように回答している。
「(鈴木について)同じような状況が3試合ほど続いています。ゲームを終えて彼に言ったのは、同じことを何回も繰り返すな、と。厳しいような言い方ですけど、状況は見えていたはずですし。シュートを打ち切った点を褒めるのは日本的にありますが、僕はまったくそう思いません。
もちろん決断は尊重します、本人にも後悔はないだろうし。ただ、起こった現象については向き合ってほしいです。確率が高いほうを選べなかったケースが3回ぐらい続いているので、学んでほしいです。チームを勝たせる選手になるためにはそういう試練を乗り越えないといけません。彼が若いから、ストライカーだからじゃなくて、サッカーにおいて数的優位のところを考えるのは日本サッカーの大きなテーマだと思います」
鈴木本人は当然ながら反省している。
「最近同じような場面が2回くらいあったので、ボールを運んでいる時はパスも考えました。結果、シュートを決断しましたが、入っていないので……。判断が正しかったとは思えなかったです」
確かに、「なぜシュート?」と思うシーンだった。ただ、鈴木なりの判断はある。
「ボールを運んでいる時、いつもはまずシュートを考えています。ただ、今日はパスを中心にイメージしていたなかで、相手がなかなか食いついてこなかったので、シュートをしました」
パスよりもシュートのほうがゴールになる確率が高い。そう確信したからこその決断だった。それでも、「結果がすべて。(シュートは)入っていないので、そこは心残り」と鈴木は静かに語った。
「入っていれば問題はなかった。でも、前回もそういうシーンで決めてないので。そこはやはり自分の課題です。決め切る力を練習で身に付けるしかありません」
監督の愛の檄に応えらえるか。鈴木がさらなる成長を遂げるうえでは、ゴールという結果で信頼を掴む必要がある。
構成●サッカーダイジェストTV編集部
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