【JリーグCS決勝|採点&寸評】大仕事の浅野が文句なしのMOM! 3試合連続ゴールの今野も評価に値

2015年12月05日 サッカーダイジェスト編集部

広島――第1戦に続き、交代の札が抜群に機能。

【警告】広島=青山(50分) G大阪=西野(29分)、今野(44分)、宇佐美(81分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】浅野拓磨(広島)

【チーム採点・寸評】
広島 6.5
先制を許す展開は想定外だったが、そこから我慢強くチャンスを窺う様はまさに今季の象徴。スーパーサブの浅野、同じく途中出場した柏がチームを救ったあたりも、広島らしかった。
 
G大阪 5.5
序盤からハイプレスでプレッシャーをかけてボールを奪いにかかり、前半は広島にシュートの形を作らせず。今野の先制弾で流れを作ったが、時間を追うごとに運動量が低下し、攻撃の鋭さも失われた。途中交代の浅野に西野が翻弄され、同点弾を浴びた時点で「2-0の勝利」というプランが崩れ、その後は打開策を見出せず。

【JリーグCS決勝・第2戦マッチレポート】広島 1-1 G大阪

【JリーグCS決勝 第2戦 PHOTOハイライト】広島 1-1 G大阪

【広島|採点・寸評】
GK
1 林 卓人 6
失点の場面はシュートに反応していたが、DFに当たってコースが変わる不運。それでも、G大阪の度重なる攻撃にも冷静に、積極性を失わずに対応した。
 
DF
19 佐々木翔 6
得意の空中戦で長身の長沢を封殺。失点に絡んでしまったが、その後は途中出場のパトリックに自由を与えず、カバーリングも的確だった。
 
5 千葉和彦 6.5
CFへのくさびを素早く迎撃。第1戦のミスをしっかり反省し、念入りにコミュニケーションを取って最終ラインを統率した。失点後の修正力は評価に値する。
 
33 塩谷 司 6
影を潜めていた前半から一転、後半に入ると攻撃の圧力を最大へスイッチ。ウイングバックとの連係やシャドーへのパスで攻撃を活性化し、時にはインターセプトからゴール前まで侵入した。
 
MF
6 青山敏弘 6
ボールを持つと相手のマークにタイトに寄せられ、何度もピッチに打ちつけられた。それでも、縦につけるタイミングと精度は絶妙で、守備でも20分に身を挺して藤春のシュートをブロックするなど、キャプテンとしてチームを牽引した。
 
8 森﨑和幸 6
遠藤にボールが入るとすかさずプレッシャー。ただ、自身もG大阪のプレスでミスも散見され、失点シーンでは今野にマークを外された。終盤は攻め急がず、時間を使うゲーム運びは経験を感じさせた。
 
9 ドウグラス 6
前半は厳しいマークにボールを受けられずにいたが、後半はフィジカルを活かして強引にキープ。カウンターの起点となり、攻撃にアクセントを加えた。
 
14 ミキッチ 6(65分OUT)
裏のスペースを突いてくる藤春と激しく火花を散らす。力任せに行かず、駆け引きで勝負するあたりはさすがベテラン。攻めては右サイドから果敢に仕掛けた。
 
27 清水航平 6(90分OUT)
押し込まれる時間帯も多く、自分のサイドからの攻撃は回数が限られたが、そのぶん守備で奮闘。球際に迷わず飛び込み、カウンターにつなげた。
 
30 柴﨑晃誠 5.5
開始直後のミドルをはじめ、ゴール前に顔を出してシュートチャンスを3回得た。しかし、いずれも仕留め切れず。決めていれば、もう少し楽にゲームを運べていただろう。
 
FW
11 佐藤寿人 5.5(57分OUT)
厳しいマークのなか足もとに収めつつ、素早く両サイドに展開。ゴール前では潰れ役となり柴﨑のシュートに絡んだが、自身はノーゴールのままピッチを後にした。
 
 
交代出場
FW
29 浅野拓磨 8(57分IN)
63分、スピードで西野をぶっち切り、ペナルティエリア内に侵入。このチャンスは逃したが、76分に柏のクロスを豪快にヘッドで合わせて殊勲の同点弾を沈めた。チームの優勝を確実なモノとし、第2戦の公式MVPに輝いた。
 
MF
18 柏 好文 7(65分IN)
第1戦に続いて右ウイングバックで途中出場し、果敢に突破を仕掛けて浅野のゴールを演出。流れを変える役目を果たし、2戦合計3得点に絡む活躍を見せた。
 
DF
4 水本裕貴 -(90分IN)
3枚目のカードとして90分から登場。眼窩底骨折から復帰を果たし、サポーターから拍手で迎え入れられた。当初の予定よりも早く回復し、優勝のピッチに立てただけに、喜びもひとしおだろう。
 
監督
森保 一 7
劣勢の展開にもブレず、浅野、柏と勝負をかけた2枚のカードで同点にした采配は見事。4年間で3回目の優勝は、大いに称えられるべきだ。
 

次ページG大阪――今野の先制点まではプランどおりだったが……。

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