藤枝戦でクラブ新記録更新なるか。優勝経験者のエリキが黒田ゼルビアの“勢い”に自信を漲らせるワケ【町田】

2023年03月31日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「町田には高いモチベーションを持った選手が揃っている」

町田のエリキが藤枝戦に向けた意気込みを語った。写真:鈴木颯太朗

 4節の水戸戦でアクロバティックなボレーを決めると、5節の山形戦では華麗なドリブルで相手DFを振り切り、ループシュートで先制点を奪取。さらに強烈なシュートで2ゴール目も叩き込み、2試合連続で3-0の快勝に貢献した。やはりエリキは、J2では頭ひとつ抜けたクオリティがあるストライカーだ。

 それなのになぜ、エリキはJ2クラブの町田へ完全移籍を決断したのか。改めて問うと、熱い言葉が返ってきた。

「強化部長の原さん(靖/フットボールダイレクター)との話し合いの時に、FC町田ゼルビアは特別なプロジェクトを用意していると聞きました。自分は今まで、日本のサッカーでは(2019年に)マリノスで優勝できて、素晴らしい道を歩んで来られたと思います。自分が町田に加入を決めた要因のひとつとしては、FC町田ゼルビアがポジティブなメンタリティを持っていて、素晴らしいプロジェクトを掲げていて、目標がはっきりしているからです。その目標とはJ1昇格、J2優勝。その大きな目標に心を動かされました」

 2019年の横浜は、ラストスパートを7連勝で駆け抜け、J1優勝を成し遂げた。そして今季の町田は、2節の群馬戦から破竹の5連勝。もちろんカテゴリーの違いはあるものの、連勝を重ねられる"勢い"があるチームには、何か共通点があるのか、エリキに訊いた。

「まずマリノス時代の話をすると、当時はすごく強いチームを形成できていて、日本人では松原健選手や喜田拓也選手、仲川輝人選手、ブラジル人ではマルコス・ジュニオール選手やチアゴ・マルチンス選手、マテウス選手といった素晴らしいメンバーが揃っていて、ストロングなファミリーが形成されていました。それが優勝の要因のひとつだと思います。カテゴリーは異なるとはいえ、町田も同じように高いクオリティと強いメンタリティ、高いモチベーションを持った選手が揃っているので、同じようなことが実現できるのではと信じています」
 
 4月2日にホームの町田GIONスタジアムで行なわれる次節の藤枝戦で勝利すれば、町田のJ2におけるクラブ新記録の6連勝となる。エリキも「6連勝を達成したい。自信はすごくありますよ」と胸を張るワケは、「高いクオリティと強いメンタリティ、高いモチベーションを持った選手が揃っている」からだろう。

 新記録更新がかかる藤枝戦に向けて、エリキが勝利のポイントを語った。

「次の試合で勝利するためには、自分たちが高いモチベーションで勝利したいという強いメンタリティを持ち、そしてチームが結束して戦うこと。それが一番のキーポイントになると思います。ただ、相手をリスペクトしているので、メンタル面、コンディション面でも良い準備をして試合に臨みたい」

 さらにエリキは「ファン・サポーターの方々、黒田剛監督をはじめコーチングスタッフ、チームメイトはもちろんサポートスタッフ全員の力を結集してぜひ6連勝を達成したい」とも意気込む。果たして、藤枝戦ではどんなパフォーマンスを披露してくれるのか、注目だ。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
通訳●髙橋 健(FC町田ゼルビア)
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