シャドー? ボランチ? 鎌田大地は「監督が決めること」ときっぱり。下がり目で配球や落ち着かせ役を担うのも有効ではないか

2023年03月21日 元川悦子

「次の4年間は自分が中心となってやっていく」

第2次森保Jで鎌田の最適なポジションは? 写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 2026年の北中米ワールドカップ(W杯)に向けて、3月20日から千葉・幕張の高円宮記念JFA夢フィールドで本格始動した第2次森保ジャパン。21日には合流が遅れていた三笘薫(ブライトン)や新戦力の中村敬斗(LASKリンツ)ら10人が合流し、26人全員が揃うことになる。

 現時点のトレーニングはフィジカル中心で、戦術的なメニューは行なわれていないが、やはり気になるのは24日の初陣・ウルグアイ戦の戦い方。基本布陣やスタメンを含めて興味深いところだ。

 そこで1つ注目すべきなのが、鎌田大地(フランクフルト)の起用法だろう。

 ご存じの通り、昨年のカタールW杯までの彼は4-2-3-1のトップ下を軸に、3-4-2-1のシャドーでもプレーした。スペイン戦、クロアチア戦では守備の負担が大きすぎて、本来の攻撃センスや得点感覚を発揮しきれなかったが、本人は「次の4年間は自分が中心となってやっていく」と新たな自覚を口にしている。
 
 これまでの鎌田は、代表に来て「自らチームを引っ張る」という意思を示したことがあまりなかった選手。それだけ次のW杯までには大きな成長を遂げたいという強い思いがあるはず。だからこそ、新生ジャパンで本当の意味で輝いてほしい。最適ポジションを模索することが、その近道と言っていい。

 ヒントになるのが、今季フランクフルトでの役割だろう。クラブでの鎌田はボランチがベース。キャプテンのセバスティアン・ローデやスイス代表のジブリル・ソウと組みながら、機を見て前に出ていき、得点チャンスに絡むといったスタイルが今季前半は非常に効果的だった。前半戦のリーグ7ゴールという結果が能力の高さを物語っている。

 しかしながら、後半戦は長いウインターブレイクと1月末の体調不良が影響したのか、なかなかギアを上げ切れていない印象だ。

 得点も2月7日に行なわれたDFBポカールのラウンド16・ダルムシュタット戦の1点のみ。オリバー・グラスナー監督は同25日のライプツィヒ戦で3-4-2-1の2シャドーに上げたり、3月5日のチャンピオンズリーグ・ラウンド16第2レグのナポリ戦で4-2-3-1の左MFに配置したりと、さまざまな策を講じている。実際、ナポリ戦では決定機もあったが、結果に結びついていないのが実情だ。

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