苦境の冨安健洋を巡ってセリエAの強豪2クラブが争奪戦と伊メディア報道!「35億円に近い額でなければ、アーセナルは手放さないだろう」

2023年03月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

「イタリアに戻るのを好むだろう」

ボローニャ時代からイタリアで高い評価を受けていた冨安。(C)Getty Images

 実績があるだけに、出場機会が限られれば、復帰の可能性が取りざたされても不思議ではない。

 イタリア『CALCIOMERCATONEWS.com』は3月7日、ユベントスとローマがアーセナルの冨安健洋に関心を寄せていると報じた。イタリアの両クラブを率いる指揮官の名前を見出しに用い、「ジョゼ・モウリーニョとマッシミリアーノ・アッレーグリが勝負」と伝えている。

 昨シーズン前半戦でプレミアリーグを沸かせた冨安だが、ケガで後半戦を棒に振ると、今季はベン・ホワイトに右SBの定位置を奪われている。最終ラインのあらゆるポジションをこなせ、実際に左SBとしても起用されるなど、多才ぶりは評価されているが、現時点では右SBの控えという立場。最近ではパフォーマンスの低下も指摘されている。

 そのため、CALCIOMERCATONEWSは「ミケル・アルテタからしばしばベンチに座らされ、選手はもっと継続的にプレーできるように、シーズン後にロンドンを去るつもりのようだ」と報じている。

「(両クラブは)継続的に状況を監視している。(冨安本人は)イタリアに戻るのを好むだろう。特に欧州カップ戦に出るビッグクラブならなおさらだ。アーセナルと交渉を始めようとするには、欧州カップ戦出場が重要となる」
 
 ローマはセリエAで4位につけ、チャンピオンズ・リーグ出場権を争っている。一方、不正会計問題で15ポイントのペナルティーを科されたユベントスだが、処分への異議を申し立てており、状況は不透明。いずれにしても、現時点でヨーロッパリーグ出場ラインに7ポイント差だ。

 ユベントスはベテランのレオナルド・ボヌッチらの去就が不透明とも言われ、何よりも最終ラインの若返りを必要としている。一方、ローマはクリス・スモーリングの退団が騒がれている。

 もちろん、仮にアーセナルが冨安移籍の交渉に応じるとしても、安売りすることはないだろう。CALCIOMERCATONEWSは「アーセナルと交渉を始めようとするには、欧州カップ戦出場が重要となる」と報じた。

「彼らは約1800万ユーロ(約25億2000万円)で獲得した。放出には大金を求めるかもしれない」

 一方で、『blastingnews』は「2500万ユーロ(約35億円)に近い額でなければ、アーセナルは日本人選手を手放さないだろう」と伝えている。

 プレミアリーグ首位のチームで、冨安はタイトル獲得に集中しているだろう。だが、出場機会に恵まれなければ、夏の去就を巡る雑音は大きくなりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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