【CLポイント解説】ポグバらユーベの中盤がマンチェスター・Cを圧倒

2015年11月26日 神尾光臣

両WBが攻守で高い機能性を示す。

ユベントス対マンチェスター・C戦の結果&フォーメーション。

 11月25日のチャンピオンズ・リーグ5節、マンチェスター・Cとのリターンマッチに臨んだホームのユベントスが、18分にマンジュキッチが挙げた1点を守り切り、ラウンド・オブ16進出を確定させた。
 
 勝てば無条件でグループステージ突破が決まるという中で、相手は強豪マンチェスター・C。ユーベのアッレグリ監督が下した決断は、4日前のミラン戦後半の踏襲だった。その試合では前半に4バックの左SBのエブラが故障し、さらにトップ下のエルナネスが全く機能しなかったため、後半頭からやむをえず3バックに修正していた。
 
 しかしユーベは、見事にミランを圧倒して勝利。そしてアッレグリ監督は、その流れの継続を決めた。4日前にモラタを温存させたにもかかわらず、2トップもマンジュキッチとディバラのままだ。そして全ては、マンチェスター・C攻略のための最適解へと通じた。
 
■ポイント1
機能した3-5-2

 
 一般的には守備的なシステムと解釈され、他ならぬアッレグリ監督も主に守り切る時に多用してきた3バック。しかしこの日は、マンチェスター・Cに対して、守備のみならず攻撃面でも優位性を保証した。
 
 右のリヒトシュタイナー、左のA・サンドロという攻撃力の高い両翼は、攻撃時には高い位置を取り、相手の布陣を横に広げる。そしてその間のスペースに、中盤が機能的にパスを流していくのだ。
 
 18分、その中盤からポグバがプレスをかわして、A・サンドロに展開。ミラン戦で決勝点に絡んだばかりの左アウトサイドは、勇敢にサーニャを振り切って正確なクロスを供給。マンジュキッチの決勝点をお膳立てした。

次ページ素早い帰陣と精密なゾーンの形成でスペースを潰す。

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