「みんなが顔を上げろと言ってくれた」冨安健洋がマンC戦の痛恨ミスを回想。厳しい現状については「ホワイトが良いプレーをしているから、我慢しないと…」

2023年03月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

「あのミスから学ばなければいけない」

冨安はクラブの公式インタビューで現状を語った。(C)Getty Images

 痛恨のミスだったことは、誰よりも自覚しているはずだ。だが、それを引きずっていては、成長につながらない。仲間からも励まされ、冨安健洋は前を向いている。

 冨安は2月15日、プレミアリーグ第12節延期分のマンチェスター・シティ戦で、手痛いミスを犯した。バックパスを失敗し、ケビン・デ・ブルイネに先制点を献上したのだ。チームはその後追いついたが、後半にさらに2失点。天王山で悔しい黒星を喫し、一時首位から陥落した。

 試合から約2週間。冨安はクラブ公式サイトで、「僕たちは若いチームで、自分はファミリーの一員のように感じている」と、シティ戦の失態を振り返っている。

「シティ戦では僕がミスをして、先制点を許してしまった。でもその後、みんなが僕のところに来て、とにかく顔を上げ続けろと言ってくれたのを覚えている。すごく助けになった」

「残念ながら勝つことができなかったけど、後でこの試合をひとつのプロセスにしなければいけないと自分に言い聞かせた。あのミスから学ばなければいけない。そして巻き返す必要がある。もう終わったことだからだ。ポジティブにならなければいけない。みんなが助けてくれた」

冨安の力になっているのは、チームメイトたちの激励だけではない。サポーターが生み出す雰囲気もエネルギーとなっている。

3月1日のエバートン戦を前に、冨安は「大事な試合だけど、僕らはホームで、サポーターが支えてくれる。だから勝たなければいけない」と意気込んだ。

「雰囲気は(昨季よりも)さらに良くなっている。特に失点後に観客が盛り上がってくれるんだ。普通はホームで失点すればみんな落ち込む。でも、エミレーツでは逆なんだ。僕らのサポーターは素晴らしい。いつもすごいエネルギーを与えてくれる。最高だよ。彼らの前でプレーすることにとてもワクワクする。ただ、最も大切なのは3ポイントだ。そのことに集中するよ」

 エバートン戦に出場すれば、アーセナルで通算50試合目の節目の一戦となる。冨安は「知らなかった。あっという間だね」と喜んだ。

「僕にとっては特別なことだ。アーセナルは世界最大のクラブのひとつだからね。このクラブでプレーできて幸せだ」
 
 今季はベン・ホワイトに右SBのレギュラーの座を明け渡している冨安。望んでいたように出場機会を得られていない。

 だが、日本代表DFは「世界有数のクラブでプレーしていれば、いつも大きな大会がある。ホワイトがとても良いプレーをしているから、僕は我慢しなければいけない。出たときにチームのために全力を尽くす。だからいつも準備を整えておく必要がある」と話した。

「ここに来たとき、チームのために何をすべきか分からなかった。ミケル(・アルテタ監督)が自分にどんなプレーを望んでいたかが分からなかったからだ。でも、今は理解している。来たときよりも良くなっているといいんだけど」

 悲願のタイトルを目指すアルテタ・アーセナルで、冨安がさらに飛躍できるのを願うばかりだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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