【採点寸評|鹿島】ベースとなる戦いは川崎にも通用していたが…交代出場の選手たちは決定打に欠く内容[J1第2節 鹿島1-2川崎]

2023年02月25日 渡邊裕樹(サッカーダイジェストWeb編集部)

勝たなければいけない試合だった

【警告】鹿島=なし 川崎=マルシーニョ(38分)
【退場】鹿島=荒木(90+5分) 川崎=山村(83分)
【MAN OF THE MATCH】家長昭博(川崎)

 2月25日にJ1第2節が各地で開催。県立カシマサッカースタジアムでは鹿島アントラーズ対川崎フロンターレが行なわれ、2-1で川崎が勝利した。
【PHOTO】鹿島の出場15選手&監督の採点・寸評。優磨の貢献度は特大。ピトゥカは徐々に真価を発揮
 先制は鹿島。5分、鈴木優磨の浮き球のパスに反応した知念慶がヘディングで合わせてゴール右に流し込んだ。

 その後も川崎に圧倒的にボールを握られる時間が続くなか、コンパクトな守備で対応。最後の局面で仕事をさせない。

 一方の川崎は、最終ラインでボールをつなぎながら、中盤の大島僚太や脇坂泰斗が果敢に顔を出し、縦パスを引き出そうとする。だが鹿島の激しいチェックに苦戦。なかなかシュートまで持ち込めない。

 それでも終了間際の89分、途中出場の大卒ルーキーFW山田新がプロ初ゴールを挙げ、同点に追いつくと、さらに90+10分にPKを獲得。これを家長昭博が冷静に沈め、川崎が逆転勝利。敵地で貴重な勝点3を獲得した。
 
▼鹿島のチーム採点「5.5」
 勝たなければいけない試合だった。

 80分過ぎまでは岩政大樹監督の想定通りの試合で、「概ねゲームをコントロールできていた」と自信ものぞかせた。特に鈴木優磨や知念慶、ディエゴ・ピトゥカらはハードワークを怠らず、常にチームを鼓舞し続けるなど、替えの利かない存在に。

 一方で、プレシーズンから続く課題のひとつは明確で、ゲームの流れを変えられないこと。前節の京都戦でもその傾向は表われており、交代出場の選手たちも持ち味は出しているものの、決定打に欠く内容だった。

 ただ、ベースとなる戦いは川崎相手にも通用していただけに、結果が伴わないなかでも継続し、今日の敗戦を糧にできるか。シーズンが終わった時に分岐点となるような試合だった。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定したこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

【PHOTO】川崎の出場16選手&監督の採点・寸評。山村、J・シミッチらは苦戦も…家長の役者ぶり&大卒ルーキー山田の決定力は特筆もの
 
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