「どのポジションでも生き残るために質を高めていく」
慣れないポジションをこなしながら22試合連続で先発出場を続ける岡崎。写真:元川悦子
昨年8月に練習生から正式契約を勝ち取り、初挑戦のベルギーリーグで奮闘する岡崎慎司(シント=トロイデン)。今年4月には37歳になるなか、8月20日のオーステンデ戦から22試合連続スタメンという驚異の働きを見せている。
プレーオフ(PO)進出に向け、重要な大一番だった2月19日のウェステルロー戦でも3-5-2の右インサイドハーフで出場。序盤から無尽蔵な運動量とアグレッシブさを前面に押し出した。
立ち上がりは非常に良い内容で押し込んだが、33分に相手をペナルティエリア内で倒した味方DFがVARの末に退場となり、PKを献上。それを決められた挙句、1人少ない状況に陥ってしまった。
そこからは自陣に押し込まれ、守勢に回らざるを得なくなったが、岡崎は誰よりも懸命にボールを追いかけ、敵に向かう姿勢を貫いた。82分に交代でピッチを退くまで、貢献度の高さは大いに光ったと言っていい。
「今はインサイドハーフが主戦場です。レスター時代によくトップ下をやったり、カルタヘナでもトップ下とかサイドとかちょっと下がり目のポジションをやったりした経験はありますけど、インサイドハーフは新たな挑戦ですね。
カタール・ワールドカップ(W杯)までは『フォワードで最後、勝負したい』というのがあったけど、今は全部経験。どのポジションでも生き残るために質を高めていくというチャレンジを今、しているところ。チームが勝たないと自分の価値を証明できない。もちろん点にも絡んでいきたいという気持ちはありますけど、今はそういう自分の欲を取り除いて、全てを受け止める気持ちでやっていますね」と、4大会連続のW杯出場を目ざし終えたベテランは、これまでと異なる感情が芽生えた様子だ。
プレーオフ(PO)進出に向け、重要な大一番だった2月19日のウェステルロー戦でも3-5-2の右インサイドハーフで出場。序盤から無尽蔵な運動量とアグレッシブさを前面に押し出した。
立ち上がりは非常に良い内容で押し込んだが、33分に相手をペナルティエリア内で倒した味方DFがVARの末に退場となり、PKを献上。それを決められた挙句、1人少ない状況に陥ってしまった。
そこからは自陣に押し込まれ、守勢に回らざるを得なくなったが、岡崎は誰よりも懸命にボールを追いかけ、敵に向かう姿勢を貫いた。82分に交代でピッチを退くまで、貢献度の高さは大いに光ったと言っていい。
「今はインサイドハーフが主戦場です。レスター時代によくトップ下をやったり、カルタヘナでもトップ下とかサイドとかちょっと下がり目のポジションをやったりした経験はありますけど、インサイドハーフは新たな挑戦ですね。
カタール・ワールドカップ(W杯)までは『フォワードで最後、勝負したい』というのがあったけど、今は全部経験。どのポジションでも生き残るために質を高めていくというチャレンジを今、しているところ。チームが勝たないと自分の価値を証明できない。もちろん点にも絡んでいきたいという気持ちはありますけど、今はそういう自分の欲を取り除いて、全てを受け止める気持ちでやっていますね」と、4大会連続のW杯出場を目ざし終えたベテランは、これまでと異なる感情が芽生えた様子だ。
自身のマインドが変化するもう1つの大きなきっかけとなったのが、盟友・香川真司(C大阪)の12年半ぶりのJリーグ復帰だろう。クラブではシント=トロイデンで初めてチームメイトとして共闘した岡崎にしてみれば、一抹の寂寥感を覚えて当然のはず。「1つの時代の終わり」も感じたかもしれない。
「この4年間は真司とこんなにも濃い時間を共有したんだと思える時間でした。代表にいた時はどっちかというとライバルという感じで切磋琢磨していたのが、この4年間は代表に入るために同じ道を辿っていた。真司がサラゴサ、自分はウエスカとスペイン2部に行きましたし、今回のシント=トロイデンもそう。特にスペインの時はあいつの一番つらい時期をそばで見てました。
俺らはホントに常に真剣にワールドカップのことを話しながら目ざしてた。だから『日本に帰る』と聞いた時は感慨深かったし、『あいつ、帰っちゃうんだ…』という感じでしたね(苦笑)。
真司にとっては新たなチャレンジ。日本に帰ってプレーすることを僕はたぶん、他のどの人間よりも理解してると思う。難しさや気持ちの面を含めて全てを受け止めて日本に帰る決断をしたので、楽しんでほしい。今はそれが一番ですね」と2学年下の後輩に改めてエールを送った。
「この4年間は真司とこんなにも濃い時間を共有したんだと思える時間でした。代表にいた時はどっちかというとライバルという感じで切磋琢磨していたのが、この4年間は代表に入るために同じ道を辿っていた。真司がサラゴサ、自分はウエスカとスペイン2部に行きましたし、今回のシント=トロイデンもそう。特にスペインの時はあいつの一番つらい時期をそばで見てました。
俺らはホントに常に真剣にワールドカップのことを話しながら目ざしてた。だから『日本に帰る』と聞いた時は感慨深かったし、『あいつ、帰っちゃうんだ…』という感じでしたね(苦笑)。
真司にとっては新たなチャレンジ。日本に帰ってプレーすることを僕はたぶん、他のどの人間よりも理解してると思う。難しさや気持ちの面を含めて全てを受け止めて日本に帰る決断をしたので、楽しんでほしい。今はそれが一番ですね」と2学年下の後輩に改めてエールを送った。