2023年シーズンのJ１リーグが、２月17日にいよいよ幕を開ける。本稿では、17日の"オープニングマッチ"で川崎フロンターレと敵地で対戦する横浜F・マリノスの予想スタメンをお届けする。
【布陣図】2023年シーズン J１全18クラブのポジション別最新序列
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［試合情報］J１リーグ第１節／川崎対横浜／２月17日／19:00＠等々力

　チャンピオンチームに派手な補強はなかった。それどころか仲川輝人、レオ・セアラ、岩田智輝といった主力が新天地を求め、今月に入ってからは高丘陽平も海外移籍のためチームを離脱。いかに戦力維持に努めるかが今オフのテーマとなった。

　さらに１月の宮崎キャンプ中に小池龍太が負傷。右膝蓋骨脱臼で全治６～８週間の見込みと診断されたため開幕には間に合わない。加えて松原健もコンディションが万全ではなく、リハビリ中の宮市亮や井上健太の復帰は３月以降の見込み。チームとして万全とは言えない状態で新シーズンを迎える。

　しかも開幕戦の相手は川崎といきなりの強敵。一筋縄にはいかないが、それでも横浜の方向性は変わらない。アウェーゲームでも自慢のアタッキングフットボールを貫き、力で上回るのみだ。

　注目のスタメンは、11日に行なわれた富士フイルムスーパーカップの甲府戦の先発メンバー中心で間違いない。特に３トップと中盤のトライアングルは、昨季終盤から不動の顔ぶれ。その甲府戦で得点を挙げたエウベルや西村拓真の好調は心強い。中心選手である水沼宏太は「自分たちには積み上げてきたものがある」と自信をのぞかせる。
 

　懸念は最終ラインとGKにある。

　小池龍の離脱に続いて、松原の出場可否も見えない状況で、甲府戦では新加入の上島拓巳が右SBにコンバートされた。しかしながら横浜のSBは一朝一夕で務めらない。上島自身も「いざ試合が始まると、自分がイメージしていたものとは違う部分も出てきた」と明かしており、チームコンセプト通りのパフォーマンスを求めるのは酷かもしれない。

　フルタイム出場の高丘が抜けたGK争いも混沌としている。２月に入って飯倉大樹の加入が発表されたものの、コンディションが万全ではない。甲府戦でまずまずのパフォーマンスを見せたオビ・パウエル・オビンナが開幕スタメンを飾ることになりそうだ。

　いくつかの不安点を抱えながらの船出となるチャンピオンチーム。さっそく底力を問われる戦いになりそうだ。

取材・文●藤井雅彦（ジャーナリスト）

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