ユーベがミランにスコア以上の完勝――本田は84分から出場も存在感なし

2015年11月22日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

ユーベは流れを変えるべく後半から3-5-2に修正。

ユベントス対ミラン戦の結果&スタメン。

 11月21日のセリエA13節。トリノで開催されたユベントス対ミランは、ホームチームが1-0で勝利した。
 
 ホームのユーベは4-3-3や3-5-2の予想もあったが、エルナネスをトップ下に置く4-3-1-2を選択。直前に怪我をしたケディラに代わって、ストゥラーロが右インサイドハーフに入った。
 
 一方のミランは過去7試合と同じ4-3-3。出場停止明けのボナベントゥーラを左インサイドハーフ、左ウイングにニアングを置くやや攻撃的な構成に。本田は8試合連続のベンチスタートとなった。
 
 序盤に主導権を握ったのはユーベ。前から積極的にプレスを掛けてミランの組み立てを遮断し、奪ったボールは素早く前線に展開して厚みある攻撃を仕掛けた。
 
 しかし、ユーベは前半のボール支配率が60パーセントと優位に試合を進め、何度もファイナルサードに進入しながらも、最後のアイデアを欠いて決定的なシーンを作れない。
 
 25分にマルキージオ、34分にポグバ、37分にエルナネスが放ったミドルはゴールネットを揺らせず、40分にエルナネスが放ったFKもDFに当たってコースが変わったが、敵GKドンナルンマにセーブされた。
 
 全体を下げて守備に追われたミランは、ニアングのクロスからクツカがボレーを撃った4分、バッカの胸での落としからニアングがシュートを放った16分くらいしか大きな見せ場がなく、前半はスコアレスのまま終わった。

 後半、ユーベはエルナネスに代えてボヌッチを投入し、システムを3-5-2に変更。先制点を狙いにいった。
 
 ミランがその対応に手間取った関係もあり、ユーベは前半よりもスペースが得る。61分にはポグバがドライブ気味のミドルでドンナルンマを脅かした。
 
 そして65分、ユーベはついに先制する。左サイドで軽快なステップを踏んだポグバが縦パスを繋ぎ、これを受けたA・サンドロが折り返す。これをペナルティーエリア内に走り込んだディバラが、胸トラップから素早く左足を振り抜いてゴールネットを揺らした。
 
 74分、ミランはクツカに代えてL・アドリアーノを投入し、実質4-2-4の攻撃的システムで1点を狙う。
 
 しかし、チェルチとニアングのドリブルから何度か攻め込むもその後がなかなか繋がらず、L・アドリアーノも効果的にボールに絡めない。84分、ミハイロビッチ監督はニアングに代わって本田がピッチに送り込んだ。
 
 ただ、この本田も同じく何も違いを作り出せず、92分にチェルチが放った際どいミドルも敵GKブッフォンにセーブされる。直後にはタイムアップの笛が鳴り響いた。
 
 最後まで集中力を切らさずに戦ったユーベが、スコア以上の力の差を見せつけてミランに完勝を収めた。
 
文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

【写真で振り返るユベントス対ミラン】
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