「クラブの失態だ」マドリーが抱える戦力外の4選手を地元紙が批判。「ライバルにアドバンテージを与えている」

2023年01月25日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

アザールらが槍玉に

今シーズンのラ・リーガでは、ここまで3試合(計98分)の出場に留まるアザール。(C)Getty Images

 チームが低迷すれば、戦犯探しが始まるのがチームスポーツの常だ。1月に入り成績が下降線を描いたレアル・マドリーにおいてその槍玉に挙げられたのが、エデン・アザール、アルバロ・オドリオソラ、ヘスス・バジェホ、マリアーノ・ディアスの4選手だった。

 彼らの共通点は出場機会が限られていること。スペイン紙『AS』は、「戦力として計算できないと分かっている選手を4人も抱えているのは、ライバルチームにアドバンテージを与えるようなもの。受け入れ先を見つけることができなかったのはクラブの失態だ」と批判している。

 もっとも、それぞれ事情は異なる。

 アザールは20年3月に右足腓骨の骨折で患部にメスを入れた際に埋め込まれた骨接合プレートが除去されればパフォーマンスの向上に繋がるのではないかと、少なくとも開幕の時点では期待されていた。本人も「自分がまだ終わってはいないことを示したい」と意気込みを口にしていた。

 1年間レギュラーとしてプレーした実績を手土産に、レンタル先のフィオレンティーナから復帰したオドリオソラも、レギュラー確保の期待が高まっていた。
 
 一方、昨夏に残留を選択したことにより大きな疑問符が付いたのが、バジェホとマリアーノだ。前者は昨シーズンもベンチウォーマーに甘んじ、出番が回ってきたのは、ラ・リーガの優勝が決まった後だった。おまけにアントニオ・リュディガーの加入で第5CBに降格した今シーズンは、状況がさらに悪化している。対して後者は、毎年のように放出候補に挙がり、他クラブからオファーを受けたことも1度や2度ではないが、頑なに居座りを決め込んでいる。

『AS』が背景として指摘するのは、マドリーでの待遇の良さだ。ラ・リーガとチャンピオンズリーグの2冠を達成した昨シーズンのように、タイトルを獲得すれば、ボーナスが加算され、さらに懐は潤う。

 もちろん契約を盾にチームに留まる選手がいるのはマドリーに限った話ではないが、自他ともに認める常勝軍団は、ネガティブな結果が少し続くだけで、危機説が流れる。こうした出場機会が限られている選手への辛辣な批判も、世界一の名門に所属し続けることで払うべき代償と言えるかもしれない。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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