【ワールドサッカーコメント集】ベッカムやメッシらがパリ同時多発テロ事件を謹んで『Pray for Paris』のメッセージを送る

2015年11月16日 内藤秀明

メッシ「大切なのは、みんなの中にある愛と平和の精神」

 現在、UNICEFの親善大使を務めているベッカムは、11月15日に行なわれたオールド・トラフォードでの親善試合でプレー。出場予定だったジダンの欠場には「ジズーの欠場理由は理解している。彼は情熱的だから母国の悲劇にひどく落胆していると思う」と友人の決断に理解を示した。 (C) Getty Images

 11月13日、フランス・パリで同時多発テロ事件が発生した。
 
 この凄惨な事件が起こったのは、街の中心部にあり、発生当時、アメリカのロックバンド『イーグルス・オブ・デス・メタル』のライブ公演中だったバタクラン劇場や、パリ近郊のサンドニでフランス対ドイツの親善試合を開催中だったスタッド・ドゥ・フランス付近など計6か所。犠牲者の数は、死者が129人、負傷者が350人以上に上った(※11月16日現在)。
 
 試合中のスタジアムが犯行のターゲットになり、サッカー界にも大きな衝撃をもたらしたこの痛ましいテロ事件には、サッカー界の多くの著名人が哀悼の意を表明している。
 
 今回は、この事件で従姉弟を亡くしたフランス代表MFのラッサナ・ディアッラのメッセージと、デイビット・ベッカムやリオネル・メッシなどその他のスター選手たちが、SNSを通じて寄せた"Pray for Paris(パリのために祈ろう)"のメッセージをまとめてお届けする。
 
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ラッサナ・ディアッラ(フランス代表/マルセイユ)
「従姉弟のアスタ・ディアキテは他の罪のない犠牲者と同様に帰らぬ人となってしまった。彼女は僕のことをいつも支えてくれる姉のような存在だったんだ。今は肌の色や宗教に関係なく、訪れた恐怖に対して、全ての人が団結し、愛と尊厳と平和を守らないといけない。最後に、僕宛のメッセージには本当に感謝しているよ。みんなも自分自身と愛する人を大切に。そして、犠牲者には安らかな眠りを――」
 
デイビッド・ベッカム(元イングランド代表/パリ・サンジェルマンOB
「パリにはいい思い出しかない。パリSGでキャリアを終えた時も、イングランド代表として100試合目に出場した時も、本当に素晴らしいサポートを受けたからね。僕にとってパリは本当に特別な場所なんだ。だから選手、そしてファンを代表して、パリで愛する人を亡くした人達に哀悼の意を表したい。私たちの心はパリにいる全ての人と共にある」
 
リオネル・メッシ(アルゼンチン代表/バルセロナ)
「僕が繰り返し言いたいのは、こういう時に大切なのは、みんなの中にある愛と平和の精神だということ。それこそが世界を一つにする唯一の方法だと思う」
 
クリスチアーノ・ロナウド(ポルトガル代表/レアル・マドリー)
「パリでの悲劇に無関心ではいられないよ。犠牲者とその家族に哀悼の意を表して――Pray for Paris
ティエリ・アンリ(元フランス代表/アーセナルOB
「パリで起きたショッキングな出来事に愕然としているよ。犠牲者や今も苦しんでいる罪のない全ての人々にお悔やみ申し上げます」
 
サミア・ナスリ(元フランス代表/マンチェスター・シティ)
「こんな野蛮な行為を説明する必要なんてないだろ。Pray for Paris
 
オリビエ・ジルー(フランス代表/アーセナル)
「非人道的な事件にとても落ち込んだよ。僕は被害者の家族を全力でサポートしたい」
 
リオ・ファーディナンド(元イングランド代表/マンチェスター・ユナイテッドOB
「これから世界はどうなっちまうんだ…」
 
 このように多くのサッカー関係者たちがパリで起きた惨劇を悲しみ、被害者を悼んでいる。今回ここで紹介したコメントは、ごく一部であり、他にも多くの選手やチームが"Pray for Paris"と哀悼の意を表している。一刻も早い事態の収拾と、平和な日常が訪れることを祈りたい。
 
文:内藤秀明 text by Hideaki Naito
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