ノーオフサイドで明暗…ペップがマンU贔屓と怒り!元英代表は改善要求「ボールに触らずとも重大な影響を与えられる」「簡素化を」

2023年01月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

「こういうスタジアムの審判は難しいんだ」

逆転負けに繋がった判定に不満を露わにしたグアルディオラ監督。

 現地時間1月14日に開催されたプレミアリーグ第20節で、勝点35で4位のマンチェスター・ユナイテッドと、同39で2位のマンチェスター・シティが激突。ホームの前者が2-1で鮮やかな逆転勝利を収めた。

 このマンチェスター・ダービーの結果を大きく左右したのが、ユナイテッドのブルーノ・フェルナンデスが奪った際どい同点弾だ。

 0-1で迎えた78分、カゼミーロがハーフウェイライン付近からスルーパスを供給。これに明らかなオフサイドポジションにいたマーカス・ラッシュフォードが真っ先に反応してボールを追い続けるも、最終的には後ろから飛び出したB・フェルナンデスがシュートを放ち、ネットを揺らした。

 その直後に主審は副審の元へ。ラッシュフォードは結局ボールに触らなかったものの、攻撃に関与したとも取れるため、オフサイドか否か協議を行なったのだ。そして、ほどなくして得点が正式に認められた。

 俄然勢いづいたホームチームは直後の82分に、ラッシュフォードが勝ち越し点を挙げ、劇的な宿敵撃破を達成した。
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 ただ、シティ側は当然、判定に納得できない。英紙『Daily Mail』によれば、ジョゼップ・グアルディオラ監督は試合後、ユナイテッド贔屓と不満を露わにしている。

「マーカス・ラッシュフォードはオフサイドで、ブルーノ・フェルナンデスはオフサイドではない。ラッシュフォードは我々のキーパーとセンターディフェンダーを撹乱したんだ。仕方ない。我々はどこでプレーするか分かっている。こういうスタジアムの審判は難しいんだ」

 元イングランド代表のダニー・マーフィー氏も首をかしげる。『Daily Mail』でのコラムで「ユナイテッドの同点ゴールがルール上正しいと判断されたのであれば、ルールはジョークであり、変更する必要がある」と訴えている。

「ラッシュフォードがボールに触れたかどうかにかかわらず、オフサイドポジションから相手のプレーを妨害したのは確かだ。エデルソンがその存在を気にしていなければ、あそこまでラインを外さなかっただろう。それによってブルーノに簡単に得点を与えてしまった。ウォーカーもラッシュフォードがいなければブルーノの走りに付いて行っただろう」

 マーフィー氏はそのうえで、「オフサイドポジションでは、ボールに触らずとも重大な影響を与えられる事実を当局は理解しなければならない。今回のケースは比較的稀だが、また起こりうる話なので、オフサイドルールは簡素化されなければならない」と、改善を要求した。

 VARが導入されたとはいえ、最終判断を下すのは人間だ。それだけに曖昧な部分は少なくない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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