新生・相模原が戸田和幸新監督と積み上げる新たな歴史。一新したチームで既存選手が受け継いでいくべき“諦め悪い姿勢”

2023年01月14日 舞野隼大

新指揮官は始動前のミーティングで選手に熱意を示す

1月10日に始動日を迎えた相模原。初日の練習は基礎的なトレーニングが行なわれた。(C)SCS

 J3のSC相模原は今季から戸田和幸監督が就任しただけでなく、コーチングスタッフも一新した。大宮アルディージャの松本拓也GKコーチや湘南ベルマーレの高橋健二コーチらが入閣。選手は24名が退団し、新たに21人が加わった。まるで学校の入学式のような、ほぼ全員が初対面の初々しい雰囲気で新生・相模原は1月10日に新しいスタートを切った。

 所属選手は35歳のGK竹重安希彦を除けば、全員が26歳以下。その内9名が大卒ルーキーという、かなりフレッシュな体制だ。

 戸田監督が選手たちと実際に顔を合わせたのは、練習前のミーティング。「彼らがどんな表情をしていて、それを見て自分がどう感じるのかと思ったのですが、すごく真っ直ぐな目をしていて、やる気にさせてもらいました」と、監督自身が希望に溢れた選手たちから大きなエネルギーを受け取った。

「ある意味、そこが僕の今日一番重要な仕事だと思っていた」と指揮官が話していた始動日のミーティングでは、なぜこのクラブに集まることになり、どこへ向かうのかを改めて確認。「そこに力強く向かってほしい、成長して発展をして、突き抜けるところまでみんなで行こう」と熱を込めて伝えた。
 
 桐蔭横浜大から加入した左部開斗は「心打たれる部分があり、『ついていきたい』と思いました」と語り、その熱量は選手にしっかりと届いたようだ。

 グラウンドは戸田相模原の船出を"歓迎"するかのように、かなりの風が吹き荒れていた。「ボールの動きがブレて、声が届かなかったりと、アゲインストな天候」(戸田監督)だったが、選手たちはモチベーションを一層高め、初日の練習に臨んだ。

 選手同士が顔と名前を覚えるためのレクリエーション的なメニューから始まり、パス交換の際には監督自らボールの置き方や受ける前の準備、顔の上げ方などを選手たちに伝えていた。基礎的なトレーニングからスタートし、3月の開幕戦へ向けて計画的に準備を進めていく。
 

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